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ハロウィーン

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ハロウィーンである。同じ学科のY教授が授業で仮装大会をするというので、合流させてもらった。

Y教授がハロウィーン仮装大会を実施するのは、今年で四回目。おもに1-2年生を対象とした授業だが、なかにはこのためにわざわざ参加する4年生もいるという。教室に行ってみると、すでに大勢の学生が集まっている。みんなエライ気合いの入れようである。

黒いとんがり帽子をかぶった魔女が集会をしている。猫耳をつけたかわいらしい悪魔や、手製のお面をつけた化け猫がいる。上半身裸になってエレキベースを抱えた力士のバンドマンがいる。巨大な段ボール製のヌリカベ(ドーモくんか?)がいる。ドラえもんもいれば、メーテルもいる。今年100歳になるはずの舞踏家・大野一雄までいる。数名のグループでテーマ性をもって仮装している者もいる。水戸黄門と助さん格さんに、不思議の国のアリスやチュシャ猫、帽子屋たちだ。

もちろん教員も仮装する。Y教授はキョンシー、アシスタントのAさんは銀髪の悪魔(手作りシッポつき)、ぼくはトナカイの着ぐるみ姿である。

まずは教室でひとしきりハロウィーンについてのY教授の講義を聞いたあと、雨降りのなか学内を行列した。仮装の隊列がしずしずと図書館へ入る。机に向かってまじめに勉強している学生がいる(ちゃんといるのだ!)。この異形の一群に気がつくと、なにか見たくないものを見てしまったという表情をする。まあ、無理もない。見えないフリをする者や、やたらニヤニヤとする者もいる。このあたりが平均的な反応だろう。

稀に声をかけてくるケースもある。仮装行列が生協の前をとおりかかったとき、声がかかった。「サンタさんはどこ行っちゃったんですかあ?」

早とちりのトナカイが忘れてきたのだよ、とぼくは答えた。なにしろ二か月早くやって来てしまったのだから。