落ち葉

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冬休みも今日でおしまい。ぼくは大晦日も元旦も連日原稿とにらめっこだった。けれど、すぐに煮詰まってしまうので、毎日子どもたちの散歩につきあった。

今日も快晴。午後から土手に出て渡しをめざす。次男と三男は自転車、こちらはあとからとぼとぼ歩いてゆく。渡しのあたりは人出が多い。対岸を見やると数倍のにぎわいだ。そこで渡し舟に乗る計画を変更して、近くの公園へ転進した。

川縁にあるちいさな公園に着いた。遊具はない。次男は初め「たいくつだなあ、つまんないなあ」と口をとがらせていたが、やがて気がつくと、三男と一緒になにやら遊びはじめていた。

変わった形の落ち葉を探し、枝きれの釣り竿で釣りあげるゲームなのだそうだ。水の枯れたカスケードの縁に溜まった落ち葉の山から、きれいな丸まり具合のものや、厚手でピンとしたもの、白っぽいものなど、気に入った落ち葉を見つけだしては枝に引っかけて釣りあげ、見せあっこする。

三男はさらに、なんの前触れもなくいきなり「おみせやさんごっこ」に移行した。「おみせやさん」とは飲食店のことらしい。こちらに向かって注文を促す。「おまかせ」を「注文」すると、「はい、わかりましたあ」と元気のいい返事が返ってきて、頭を下げてお尻をつきだした。水草をつつく鴨みたいな格好で、もそもそしている。デニムのズボンの隙間からパンツと背中が盛大にはみ出している。しばらくすると、一枚の落ち葉を上手にくるりと巻き、そこに縮れた落ち葉を盛りつけた軍艦巻きのようなものが出てきた。

気に入った落ち葉を幾葉か自転車のバスケットに収めて、川沿いの道を帰途についた。往路と同じく、2台の自転車が先を走る。心なしかペースが速い。あとからついていく大人は、ときどき小走りを余儀なくされた。20羽ばかりの鴨が一列になって、水面をぼくたちに併走するのだった。