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わが町で本を出す

朝日新聞夕刊1面の連載「人脈記」。先週から「わが町で本を出す」と題して、いわゆる地方出版を扱っている。適切な視点を保ちつつ、記者がテーマと対象に込める気持ちが素直にあらわれた好企画だとおもう。

じぶんの住む町で、じぶんたちのかかえる課題について、調べ、考える。それを書き、本にまとめて出版し、広く読まれてゆく。こうしたことは、なんら特別なところのない、ごくまっとうな行為である。「地方」出版という言葉が端的に示すように、そのまっとうであるはずの行為が、困難かつ稀少なものとしてしか受けとめられずに来たところに、戦後の──より正確にいえば戦時期からの──日本の出版産業の体制が根差す、根本的な貧困が認められる。

機会があれば、ぜひご一読を。