満月の七夕

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「月に雲がかかってるよ」と《みの》がよぶ。デッキにでてみると、湿った南風が吹きつけていた。その風に乗って低い雲が急速に流れている。まるいお月さまが見え隠れしている。

「夜の雲は、好きだなあ」と《みの》がいう。「入道雲とか、あんまり好きじゃない。夕焼けのときの雲にできる影のようすも好き」

雲量は多いが、ところどころ切れ間がある。南西の雲間に星がひとつ光っている。瞬いているから、たぶん惑星ではない。天頂にももうひとつ。それが七夕の星なのかどうかは、ふたりにはわからなかった。