BiNDとiWebとサイトリニューアル(上)

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ひさしぶりにウェブ構築の話題。

台風18号が駆け抜けていった日の晩、SwingBooksのメインの──といっても更新頻度はブログと比較にならないほど低いのだが──ウェブサイトをリニューアルした。デザイン一新。ごらんのとおり、もうシンプルこのうえない。

じつは前回の更新は昨秋の11月末。長らく放置していた元凶はぼくの怠慢だとして、それ以外にも理由がある。それは、旧サイト構築につかっていたBiND for WebLife2というアプリケーションが、どうも性に合わなかったことだ。

この9月にver.3が出たこのアプリには、凝りに凝ったテンプレートがカートリッジという名で梱包されている。そこから好みのものを選び、あとは見出しやら本文やら写真やらといった個々のパーツに中身を流し込んでつくってゆく。それだけで、プロがつくったみたいな凝ったサイトができあがる、というコンセプトが売りだ。

たしかに触れ込みどおり、まるでプロのウェブデザイナーが組んだみたいなサイトができあがる。旧サイトをごらんになったことのある方はわかるとおり、あんな水準のデザインはぼくの独力ではとうていつくることはできまい。お金をだしてアプリを買ったからゆえの賜物というべきである。BiNDはよくできたアプリであり、世の中にはその特徴を存分に活かしてサイトをつくっているひとも少なくなかろう。だがぼく個人にとっては、それゆえに発生する問題点のほうが大きいことがわかった。

それは束縛感である。アプリケーションにウェブをつくらされているという感覚が拭えなかったのだ。

テンプレートが凝りまくっているぶん、デザインにじぶんのつくるサイトの中身を当てはめていかなければならない。じっさいトップページなど手頃なテンプレートがなかったため、新着情報やら更新履歴やらといった項目を無理やりつくり、そこを埋めていかなければならなかった。ぼくのばあい、お知らせなどはブログで扱えばよいはずであり、サイトにそんな欄は不要だったのだが、テンプレートに項目がある以上、そこを埋めざるをえない。むろん小変更は可能なのだが、そうするとデザイン的にちょっと間が抜けてしまう。

Signとよばれる、バナーやボタンをつくるウィジットみたいなミニアプリも付属していた。ぼくにはPhotoshopやIllustratorのほうがよほど扱いやすかったが、これらをもたないユーザーにとってはBiNDひとつで全部をまかなえるという意味で有用なのだろう。しかし、これも機能的にはひじょうに限定されており、中途半端だ。しかも重くて、よく落ちる。にもかかわらず、BiNDでサイトを構築している限りにおいては、Signをつかえば一体的に運用できるから、ついつい使用してしまう。ここにジレンマが生じる。

そして、Signにかぎらず、このBiNDというアプリケーションは全体として、iMacでつかっていてもかなり動作がもっさりして重かった。BiND以前につかってみたことのあるIDというFlashをつかったウェブ構築ソフト(同じくデジタルステージの製品)もやはり重かった。

ようするに、BiNDはなんでもできる自由を謳いながら、それゆえにひじょうに不自由なアプリケーションだった。ぼくにとっては。

(*091011題名変更、本文一部修正。)

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