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ウルトラマンエース

散歩コースの途中にウルトラマンエースがいる。いつもベランダに立ち、右手を突きだして律儀にポーズを決めている。

わざわざ遠回りしても、その前を通ってしまう。その姿を眺める。よく見るとからだを鎖で縛りつけられている。《くんくん》が気にしているのは左腕だ。途中で折れてなくなっており、先が錆びている。

そうしてまでここにエースが立ちつづけているのに、どんな謂われがあるのかはわからない。驚き、うれしさ、さびしさ、もの悲しさ、……どれと一言でいい表しきれない気持ちをいだきながら、やっぱり今日も来てしまった。そして、やはり言葉少なにその姿を眺めるだけ眺め、静かに帰途についた。