いつのまにか日の暮れが早くなった。夏至のころは午後7時をすぎてもなお明るかった。ところが昨夕、窓外の暗さに気づいて時計をみると、午後7時5分だった。
子どものころから、お盆の時期は夏休みも佳境というイメージがあった。日が暮れるまで遊んでいるのだが、なかなか日が暮れず、いつまでも外で遊んでいられた。そんな記憶がある。
だが、落ち着いて考えてみると、夏至からすでにひと月半がたっているのだ。日が短くなってあたりまえだ。だとすると、ぼくのなかにある夏休みのイメージは、どこで得られたのか。子どものころは日の長さや時刻のことなど、さほど気にせずに暮らしていたのだろうか。あるいは、ぼくの記憶が相当に変形させられたものなのだろうか。
この時期、ヒグラシの鳴き声を耳にする。図鑑などには「カナカナカナ」と鳴くと書いてあるが、ぼくの耳には「ヒョヒョヒョヒョヒョォ」と聞こえる。この鳴き声が、子どものころから苦手だった。もの悲しいというより、怖いのだ。なんだか亡霊でもでてきそうな気がする。あれがセミの仲間だとは、どうしても信じられない。
先日も夕方ちかくに近所の森の横をとおった。「ヒョヒョヒョヒョヒョォ」と聞こえてきた。やっぱり怖かった。
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