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街歩き都市、東京

街歩きが好きだというゼミ生がいる。卒論もそちら関係で書きたいという。もうひとりのゼミ生と三人で歩いてみようということになった。

白金の明学の正門前から出発。白金商店街→四の橋→愛育病院前→グランドハイアット前というかヒルズ前→全日空ホテル前→溜池山王駅あたり→国会裏→平河町→麹町→市ヶ谷→飯田橋と来て、水道橋で夕方になったので打ち止め。国会あたりまでのルートは、その学生がふだんよく歩く道だという。

途中カフェで一服した以外は、3時間以上ずっと歩きどおし。陽射しに照らされ、ふうふう言いながら歩いた。だがそれなりに風も吹き、汗だくとまではいかずにすんだ。グーグルマップで距離を測ってみた。10.9kmだった。

気をつけて歩くと、微地形の変化がよくわかる。ビルが建ち並ぶ以前の地形のようすを想像しながら歩くのは、おもしろい。『ブラタモリ』みたいだ。ただし個人的にはあの番組以前から、そんな自然地理学ぽいことを考えながら歩いてきた。貝塚爽平『東京の自然史』をくりかえし読んだ時期もあった。習い性である。

水道橋駅ちかくの天狗に入ってビールで乾杯した。大学で別の作業をしていたゼミ生たち数名も合流し、小宴となった。

東京の街を歩くのは愉しい。そして「」が東京ではひとつのジャンルとして成立している。

ほかの街ではどうだろうか。観光地として旧市街地を歩くということはよくあるが、東京の街歩きとはちょっと違う気がする。名古屋にいた高校や予備校時代にもよく街を歩きまわったが、「街歩き」という意識はなかった。まわりにも、そんなひとはいなかったし、「名古屋の街歩き」という表現を聞いたような記憶もない(そもそも名古屋は乗り物都市なのだが)。

東京に街歩きが独自のジャンルとして成立するのには、東京の街の構造や歴史も大きな要因であろう。でも、すべてではない。「街歩き」は言説という側面も大きいようにおもう。

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