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幌延深地層研究センターを見にゆく 1/4

先週の道北行きの目的地は、稚内から約1時間、北緯45度線上にある幌延町だった。そこにある幌延深地層研究センターを見に行ってきた。日本原子力研究開発機構が運営する、高レベル放射性廃棄物の地層処分を研究開発する施設である。

高レベル放射性廃棄物は、原発稼動から生まれる核のゴミのなかでも最高度の脅威をもつ。『宇宙戦艦ヤマト』に出てくるコスモクリーナーみたいな装置があれば高レベル放射性廃棄物もたちまち無力化してくれるのだろうが、残念ながら現実にはそんな都合のよい装置は存在しない。放射能レベルが無力化するまでの時間を、他への影響を最小限に抑えつつ、ただひたすら待つほかない。

「時間」といっても、その単位は千年から万年と、桁違いである。たとえば高レベル放射性廃棄物に含まれるプルトニウム239(原爆の材料にもなりうる)のばあい、半減期2万4000年、無害になるまで50万年を要するという。

ちなみに地球史的には、氷期と間氷期をくりかえす気候変動は10万年周期とされている。23万年前にあらわれたネアンデルタール人が絶滅したのが約3万年前、日本列島が大陸から完全に分離したのが1万3000年前、最終氷期が終わるのが1万年前である。

したがって、高レベル放射性廃棄物は、人間の生活圏から遠く離れたところに隔離して長期間(実質的にはほぼ永久に)管理しつづけるほかない。地層処分はその手法のひとつである。「ひとつ」とはいえ、宇宙処分や海洋投棄は現実的ではなく、どうやらいまのところこれ以外の選択肢は事実上選びようがないということらしい。そのためか、地層処分は、これまで見てきた多くの原発PR施設で、使用済み核燃料の再処理とともに、その必要性が強調されていた。

地層処分とは、ようするに地下深部に保管することだ。日本では現段階で地層処分をおこなう最終処分地は未定のまま。地層処分のための方法を研究開発している段階であり、その研究は岐阜県の瑞浪や茨城県の東海村、そしてこの幌延深地層研究センターですすめられている。瑞浪は花崗岩質、幌延は堆積岩質で、日本の代表的な二つの地層を対象に研究しているという。

──と、ここまで前振りが長くなって恐縮だが、その幌延で年に数回、施設見学会がひらかれている。地下の調査坑道に実際に入坑し、見学できるという。事前に電話とファクスで申し込み、今年度最後の見学会に参加した。

当日は午前10時前に、センター内にあるPR施設「ゆめ地創館」に集合した。申込者は定員の12名に達していたようだが、当日にあらわれたのは10名だった。大半がグループの参加、単独かつ道外からの参加者はぼくだけのようだった。

その2につづく。