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玄海エネルギーパーク 2/2

玄海の原発PR施設に隣接する「九州ふるさと館」。その趣旨は「地域」との連続性をあたかも「自然」なものであるかのごとく提示するところにあるとおもわれた。

そこには九州各地の「お祭り」をはじめとする伝統的な習俗や工芸品の展示がなされていた。それらにつかわれる幟や太鼓や山車といった道具類が展示してあり、衣装をまとった人形がおかれ、音声や映像が流れている。それらはすべて機械による再生だ。生身の人間は(警備員をのぞいて)まったくいない。

ぼくたちが入館するや、(センサーによって感知するのだろうか)楕円形の巨大な空間に、お祭りのにぎやかしい音声が流れはじめる。それら再生音源・映像によって満たされるわけだが、当然そこには「祭」につきものの「熱気」は一切ない。がらんとした閉鎖空間のなかに、にぎやかな映像や音声が響くばかりである。

結果的にこの展示は、その意図とはちょうど完全に裏腹に、原発がその立地する地域となんら無関係な「異形」の存在であることを如実に浮かびあがらせていた。

別棟にある訓練センターを見学できるという。そちらにも行ってみた。

見学所の左右にそれぞれ中央制御室のシミュレーターがつくられている。1, 2号機と、3, 4号機で異なっているため、それぞれにあわせたシミュレーターが用意されているという。向かって左手(3, 4号機)のシミュレーターでちょうど訓練中であった。

大飯の「エルガイア」にも同種の施設が併設されていたが、撮影は「テロ対策」を口実に厳禁されていた。いっぽう玄海ではまったく問題にされていないようだった。訓練中の風景を写真に撮る。

さらに、巨大な機械類の操作を訓練するための施設も併設されていた。そちらも見学できる。燃料棒をとりだして冷却プールへ移すためのクレーンの練習機などを見た。

あとでゼミ生に感想を訊ねてみた。ひとりの学生は、ちょっと考えてから、なんとなく「そうかもしれない」という気がしてきてしまう、と言っていた。

玄海エネルギーパークの年間来場者数は10万人ほど。年々減少傾向にあるという。

この項おわり。