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零戦と堀越二郎展を見にゆく

』の余波なのか、堀越二郎関連の展示がおこなわれている。所沢の航空発祥記念館と、藤岡歴史館である。W800で見学に行ってきた。

所沢では「日本の航空技術100年展」の企画展として「堀越二郎の生涯」がおこなわれている。目玉は、米国から来日中の零戦52型。レストアしたオリジナルの栄21型エンジンで飛行可能な世界で唯一の機体なのだという。

まず大型映像館という部屋で『傑作機零戦と人間・堀越二郎』という作品を観る。この機体は過去にも2度来日しており、1978年来日時のデモ飛行映像が映しだされた。動きがじつに軽い。「舞う」という言葉がよく似あっていた。

その零戦は、展示館のいちばん奧の特設会場に展示されていた。中島飛行機で1943年に製造された機体で、翌年サイパン島でほぼ無傷で米軍に捕獲されたのだそうだ。

零戦の機体はこれまでいくつかの場所で見たことはあるが、稼動する栄発動機を積み、実際に現在も空を舞うことが可能なのだとおもうと、なんとも言えないものがある。

52型は推力排気管がエンジンカウルから何本も後方に伸びており(ジェット効果を狙ったと堀越二郎の著書『零戦』に書いてある)、初期の零戦の優美さにくらべると、かなりいかつい印象を与える。

エンジンの真下と尾輪の床にはマットが敷かれ、また数カ所にプラカップがおかれていた。オイルが漏れるのだろう。70年前のエンジンだからというだけでなく、おそらくは当時からオイル漏れなど当たり前だったのだとおもう。ディフェンダーでも、少々漏れるのはオイルが入っている証拠だから、などと無茶なことを言われるのだが。

駐車場に停めたWのところへ戻ると、管理人のおじさんがやってきた。来週エンジン始動のイベントがあるよ、と教えてくれた。そして、おれはもう何度も音を聞いたけどね、えへへ、と付けくわえた。9月にはまた米国へ帰ってしまうのだそうだ。

さらにその足で、関越・上信越道と走って藤岡ICで降り、藤岡歴史館に行った。藤岡は堀越二郎の生地であり、ここで親類宅から発見されたという堀越二郎の遺した書類や雑誌類を中心にした「堀越二郎の軌跡」展がひらかれていた。

そこには烈風や烈風改の青図も含まれている。それら青図は、機体名や部品の場所などを示した部分がやぶりとられており、この図面がどういう状況で藤岡へもたらされたのか、その緊迫した状況をうかがわせる。あいにく館内撮影禁止のため、写真はありません。

見学していると、映像を上映しますとアナウンスが入った。もしやとおもったら、案の定、所沢で観たのと同じ作品だった。あちらは巨大な専用上映館で有料だったが、こちらはパイプ椅子をならべた会議室でのプロジェクタ上映である。観客たちも、地元藤岡のひとたちが中心で、子づれ多数。いい雰囲気だった。しかも無料である(見学も)。

全体の印象として、所沢では「日本の航空技術」の足跡のなかで堀越を位置づけようというナショナルな観点が強く、藤岡では、堀越を「郷土の偉人」に位置づけようとしているようにおもわれた。当然といえば当然であろう。

ただ、あまり過度に神格化してしまうのは、どうだろうか。見学したかぎりの印象では、堀越二郎のご子息がどこかで言っておられたという、父は根っからの技術屋でロマンチックなひとではなかったという言葉が、なかなか適切な把握の仕方であるようにおもわれた。『風立ちぬ』の「二郎」は、あくまで宮崎駿の作家的想像力(妄想)の産物なのだし。

両館でそれぞれ図録を購入した。左が所沢(2000円)で、こちらは零戦の話題が主体。DVD付。右は藤岡のもの。200円と安価だが、展示の内容がそのまま収録されており、読みごたえがある。

また両館を見学したひとにプレゼントということで、下の2点をもらった。

藤岡の定規(?)と、絵はがき。後者は、ほかに堀越二郎の写真をあしらったもの2種があり、それらの中から1枚を選ぶ。さすがにブロマイドみたいなものはどうかとおもい、この図柄にした。

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