El Capitan導入とデータ移行もろもろ覚書

メイン機をiMac (Late2015) に更新した(前回の記事)。これにともなって、これまでつかっていたiMac (mid2010) からデータやら一式を移行したときの覚書を記しておく。

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データ移行には移行アシスタントをつかうのが常道なのだが、ぼくは手動で移行した。原稿やメモなどじぶんでつくったようなファイル群については、旧iMacをFireWireで接続してからターゲットモードで立ち上げ、新iMacにまるごとコピーすればいい。時間はかかるけど、それはどの方法を選んでも同じである。

アプリケーションにかんしても、移行アシスタントをつかうのがやはり早い。けれどそれだと、El Capitanで動かなくなったアプリケーションや、もう不要になったアプリケーションまでも移行されてしまう。TimeMachineから復元するのもいいが、ひとつひとつインストールしなおしたほうが安定が得られやすい。AppStoreから入手したアプリケーションについてなら、再インストールは簡単に実行できる。

メールアカウントやカレンダーなどはいまはiCloudと同期するだけ。面倒はなかった。しかしキーチェーンや一部のアプリケーションでは、その設定の移行にちょっと手がかかるものがある。それらのファイルの多くは、ユーザ>ライブラリ内に格納されている。ところがこのフォルダは不可視化されているので、通常は見えず、可視化してやらなければならない。方法はいくつかあり、ネットで調べればすぐにわかる。

今回ぼくがつかったのは、ターミナルからつぎのコマンドを入力する方法だ。


defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles TRUE

returnキーを押し、つづけてFinderを再起動するコマンドを入力。


killall Finder

そしてreturnキーを押すと不可視ファイルが可視化される。

元へ戻すためのコマンドは以下。


defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles FALSE

このあとまた上と同じコマンドを入れてFinderを再起動すればよい。

誤操作予防のためにも不可視状態へ戻したほうがよいのだろうけれど、いまのところぼくは可視化状態のままつかっている。というのも、移行作業がまだ完全には終わっていないからだ。

キーチェーンアクセスについては、旧iMac上で期限切れとなった証明書などを削除してレストアしたうえで、新iMacのキーチェーンに読み込んで統合した。最初はこの逆の手順で、旧iMacのキーチェーンファイルを新iMacに読み込んでから整理しようとしたのだけれど、キーチェーンが頻繁に落ちてしまってうまくいかなかった。上記の方法に変えたら問題なし。

意外に面倒だったのが、popで送受信していたころの古いメールデータの移行だ。メールのデータはユーザ>ライブラリ>MailのなかにあるV2というフォルダに格納されている。前はフォルダをコピーするだけで移行できたような記憶があるのだが、いつのまにかダメということになっていた。新しいMail.appでいちいち読み込み作業をしてやる必要がある。

とりかかってみた。存外時間がかかる。作業経過を示すバーの表示が切り替わらず、状況がはっきり把握できない。動いているのかフリーズしているのかよくわからないのだ。キャンセルしたくなる気持ちをこらえて辛抱して待っていると、二時間くらいして終了した。読み込み作業自体は問題なく完了していた。時間がかかったのは元のデータが大きかったせいもあったかもしれない。

しかし考えてみれば、ここ数年来もうメールは完全にIMAPで運用しており、pop時代の古いデータを参照することはまずない。だとすれば、アップデートのたびに以前のデータまでいちいちMail.appに読み込ませる必要はなく、mbox形式に書き出して外付けHDDなどに保管しておけばよいのかもしれない。

ちなみに、旧iMac (Mid2010) のOSはLion (10.7.5) から更新していなかった。Lionは2011年リリースで、その後Mountain Lion (10.8), Mavericks (10.9), Yosemite (10.10) と三つのメジャーアップデートをはさんでいるから、もうだいぶ長いあいだアップグレードをしていなかったことになる。

執筆などの作業を安定しておこなうことを最優先にしたいので、この手のアップデートにはついつい慎重になってしまいがちだ。それに、どうせアップグレードするならクリーンインストールしたほうがよいことを経験が教えている。そしてまた、以前よりずっとスマートになったとはいえ、データを含めて環境を完全に移行し安定運用に持ち込むまでにはそれなりの手間と時間がかかるということも、経験は教えている。

とはいえ、さすがに四年も前のOSをつかいつづけるのには無理があったということかもしれない。実際Safariが不安定になるなど支障も出はじめていた。潮時であっただろう。

そんなわけで、まだ完全に移行が完了したわけではないのだけれど、ひさかたぶりに新しい環境への移行をいちおうはたした。

El Capitanになって劇的に快適になって安定しました、と結んでおけば予定調和的にうつくしい締めとなるところなのだが、まだつかいこんでいないこともあり、正直そこまでの実感はない。全体としてはまぁまずまずといった感じ。

余勢をかってサブ機のMacBook AirもEl Capitanにアップグレードしました。

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