世界最大のクリスマス専門ショップを見にゆく(後編)

フランケンムースにある世界最大のクリスマス専門ショップ「ブラナーズ・クリスマス・ワンダーランド」を見にいってきた話のつづき。

クリスマスとはつくづくふしぎな現象だと考えているぼくのような人間にとって、ミシガン州は興味深い土地である。ここでぼくが出会ったクリスマスがらみのふしぎなものや場所について、いくつか紹介してみたい。本日ご紹介するのは世界最大のクリスマス専門ショップ「ブラナーズ・クリスマス・ワンダーランド」(Bronner’s CHRISTmas Wonderland) だ。

まだまだならぶクリスマス・グッズ

店内をぐるっとまわってゆくと、ほかにもいろんなクリスマス・グッズが売られていた。これは、サンタクロースの衣装である。上段にあるのは付けひげ。

こちらはソックス。いずれも赤ちゃんを収められるくらい大きい。ソックスはアメリカのクリスマスでは必需品のひとつで、暖炉の上につるしておく。するとサンタがお菓子を入れてくれる、ということになっている。ちなみにプレゼントほうは、ソックスではなく、ツリーの下に置くことになっている。

ずらりとならんだマグカップで、それぞれ名前入り。写真に写っているのはAではじまる名前のあたり。日本の観光地でも見かけるが、こちらの名前はある程度パターン化されているので、こういう商品はつくりやすのかもしれない。アメリカ人いわく、日本とはちがって名前はある種の「記号」であり、そこに意味を込めたりすることはあまりないのだという。

買ったものをpersonalizeするコーナーがあった。子どもの名前なんかを刺繍するコーナーらしかった。長い行列ができていた。

オーナメントにみる日本イメージ

国別コーナーという一角があった。その名のとおり国別にオーナメントが飾られている。Japanという棚もあった。左隣が中国の棚で、そこからパンダのオーナメントが押し寄せていた。

日本コーナーにならべられた商品をみると、これがまた「アメリカの日本」まるだし。

ピンクの玉にカタカナで「メリークリスマス」と記されたもの。にぎり寿司の形をしたもの。いちばん右は軍艦巻きのいくら。

タコが「日本」という鉢巻きをしているもの。”I Love Karate” と記されたもの。右端にちらっと写っているオーナメントもお寿司のあしらわれている。日本=寿司、というイメージなのだろうか。

それにしても、日本ではクリスマスツリーにこんなものをぶら下げているのだとおもわれていたら、ちょっと困るかも。

店内をまわって見て

クリスマスとあまり関係がなさそうなものも売っていた。たとえば、これは『オズの魔法使』のドロシーのトーナメント。ジュディ・ガーランドに似ているといえば似ていなくもない。

創業者のおじさんを顕彰するコーナー。創業は1945年なのだそうだ。

店内は混んでいて、身動きもままならないほどだった。ただでさえ縦にも横にもでっかいアメリカ人が、商品を山盛りに詰め込んだカートを押し、さらに子どもを入れたストローラーまで押している。ほとんど動く壁。いや、動かないのか。

スナックコーナーもあって、そこも混んでいた。あんなに太っているのに、まだ食べるのである。

店員はわりにたくさんいたが、いずれも地元のおばさん・おじさんのアルバイトらしかった。ピークシーズンなので総出で対応にあたっていたみたいだった。なかには当たりのいいひともいたが、たいていは無愛想でつっけんどんだった。たぶんあまりに客が多すぎて殺気立っていたのだとおもう。

さて、買い物が済んだお客さんたちは、こんどは車寄せに車をとめて、買った商品を積み込む。

広い外庭を歩いていると、カモの像が哀れに横たわっているのを見つけた。足の付け根が壊れているようだった。

ぼくは長い時間いたくせに、けっきょく何も買わなかった。とくに買いたいとおもうものは見つからなかった。商品そのものはとくべつに変わったものをおいているわけではなく、そのへんにあるTargetやMeijerなんかでも売っているようなものだということである。

ぼくのばあい、ここを見に来ることが目的だったので、買い物はまあ二の次だ。アメリカ的クリスマスでひとがどれだけ大枚をはたいてどんなものを仕入れるかということの総覧みたいな場所であり、個人的にはひじょうに興味深かった。

ちなみに、ブラナーズにはオンラインストアもあるのでURLを貼っておく。興味のある方はどうぞ。日本へも発送してくれるみたいである。https://www.bronners.com

フランケンムースはドイツ移民の街で、観光地でもあるのだという。おいしいチキンをたべさせる店があり、アウトレットもあって、それらをひとめぐるするのが定番コースらしい。だが、ぼくはストイックに(?)ブラナーズを見ただけだった。

この項おしまい。