クリスマス電飾ハウスを見にゆく

クリスマス・シーズンになると、あちこちで電飾というかライトアップをしている家を見かけるようなった。お店にいっても電飾グッズを山ほど売っているし、設置を請け負う業者もいるようである。

分譲地だと、入口の植木に電飾を施していたりもするが、多くは玄関先や、道路に面したあたりに重点的に配置している。しかし、ときどき、家全体の輪郭をかたどるように電飾を配していたりする。こういうのはよくわからない。

アナーバー近辺でもよく知られているというクリスマス電飾ハウスを見てきた。

ふつうの民家らしいのだが、年々電飾を増やしているうちに、一軒まるごとというか、庭も含めてすべて電飾化されてしまったという、これも頭が少しどうかしちゃったのではないかという家だった。

カーポートの柱の一本一本にまで電飾を配し、羊飼いの人形やら雪だるまやらサンタやらなにやらも置かれ、いちいちライトアップされている。

それだけではない。まわりは真っ暗で、たっているのはぼくだけだというのに、スピーカーからクリスマスソングが流れている。電気使用量のことは考えないことに決めているにちがいない。

ぼくが写真を撮っているあいだも、通りがかりなのかわざわざ立ち寄ったのかは不明だが、何台か車が来る。みな一様に、家の前で減速したり一時停止したりしてゆく。

後日、昼間に見に来てみた。そのときの写真はこれ。庭にたっていたスノーマンが三体とも倒れて雪に埋もれていた。なんというか、美人の寝起きを目撃してしまったような、というか。

ぼくが写真を撮っていると、通りがかった車のなかから、運転手の黒人のおじさんが声をかけてきた。日が暮れてから来なよ、ライトアップしてきれいだよ、と。

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