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ユリイカ

読書人とユリイカ

読書人とユリイカに寄稿した。

読書人は、7月23日発行号掲載「2010年上半期の収穫から」という読書アンケートである。「収穫」などというと偉そうで柄でもないのだけれど、せっかくの機会なので、つぎの3点を選んだ。

どれもとびきりおもしろく、かつ重要な本である。書店や図書館でぜひ手にとってくださるとうれしい。

ユリイカのほうは電子書籍特集のなかの一篇。といっても、ぼくの論考は明らかに異端である。Kindle/iPad的な電子書籍「祭り」を、かなりの距離をおいて眺めている。

この「祭り」を構成する言説は、過去のみごとなまでの反復である。そして過去の議論と同様、冊子の書物と電子書籍とを同一線上におくことを前提としているが、ぼくには両者が連続しているとはまったくおもえない。興味深いのは、そうであるにもかかわらず、なぜ多くのひとたちが連続していると見なすのか、あるいはそう見なしたがるのか、という点である。この話はいずれ書くつもりの単著につながってゆくはずです。

ユリイカ

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ひさしぶり。特集のなかの一篇なのだけれど、自由に書かせていただきました。

「ユリイカ」石井桃子特集ほか

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「ユリイカ」7月号は石井桃子さんの100歳記念特集だ。

石井さんは1907年生まれというから、レヴィ=ストロースより1歳年長ということになる。ふつうにいえば児童文学者という位置づけになるだろう。同号のアンケートに回答したように、ぼくにしてみれば、むしろそうした狭苦しいレッテルを貼る行為がほとんど無意味に感じられるような、その軽々とした身のこなし方に目を惹かれる。日本語による児童文学という領域がまだその形をはっきり定めることができていなかった時期から、翻訳者、編集者、出版者、創作者、実践者と、そのときどきに必要と考える仕事につぎつぎと取り組み、そのいずれにおいても類い稀な成果を残してきた。その積み重ねは確実に、今日の日本語による文学・出版世界の基礎をなしている。まさに100年の森づくり、なのだ。

同じ時期に、2冊の冊子が送られてきた。いずれも一橋大学大学院言語社会研究科の発行した紀要である。ひとつは教員が中心となった通常の紀要『言語社会』であり、もうひとつは『ren』と題されたその別冊で、こちらは院生が中心となって企画・編集したものだという。後者の立ち上げ時に一度よばれて話をしたことがある関係で、短いエッセイを寄稿している。

大学においてこうした試みを実行するのは、さまざまな困難がともなうものだが、かかわる院生の側にモチベーションがあれば、それ以上に多様な学びの機会になりうるはずである。そのためには、教員からの適切なファシリテーションと大学によるサポートが不可欠だ。今後の展開に期待したい。

『ユリイカ』2月号

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ちょっと前後するけれど、『ユリイカ』2月号巻末エッセイ「われ発見せり!」欄に寄稿した。これも年末から正月明けにかけて執筆していた原稿である。短いけれど自由に書いてかまわないという話だったので、ミュージカル批評をやっていこうという宣言みたいなことを書いた。こういう原稿を書くのは、なんだか無性にたのしい。

ところで、この号の特集は「戦後日本のジャズ文化」。モラスキー氏の同名著書がサントリー学芸賞を受賞した記念企画のようだ。戦後、とくに1950年代の日本のジャズ文化のあり方にかんするかれの指摘は、人文書空間に通底するところがある。もう少し領域横断的に考えていく必要があるということだろう。

表紙デザインは、ごらんのようになかなかクールである。コルトレーンの『Blue Train』へのトリビュートなのだろうか、やっぱり。

雑誌『ユリイカ』9月号に寄稿

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雑誌『ユリイカ』9月号は特集「理想の教科書」。ぼくも一本寄稿させていただいた。題して「なにかについて知りたかったら本を書けばいい」。じつはこのフレーズ、池澤夏樹さんの文章を読んでいて知ったものなのだが、ある種の真実を突いているとおもう。教科書でいちばん勉強になるのは、それを使用する学生ではなくて、執筆した著者だからだ。

これを組み込んだ授業をデザインできないかと、ここ数年、ひとりでポケット・プロジェクトをすすめてきた。授業のなか受講者が本をつくり、その過程をつうじて学んでいく、という試みだ(余談。ぼくの授業では、受講者はただ話を聞くだけでなく、みずから参加しなければ成立しないようなワークショップ・スタイルでおこなうことが多い。授業テーマにもよるけど)。挫折と失敗をくり返しながら、少しずつ形になりつつある。これが、「教材」という意味での教科書の概念にどんな揺さぶりをかけうるものなのかどうか、そんなことを書いてみたいと考えていた。だから『ユリイカ』の編集の方から今回の特集について連絡をうけたのは、ちょうどよいタイミングで、その機会を与えてもらえたことになる。機会があれば、ご一読いただければさいわいです。

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