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iCal

iMacへの環境移行

長くUSキーボードをつかってきた。銀座のリアル店舗でデフォルトのJISキーボードから変更可能かどうか訊ねてみた。だがアカデミック価格では無理との返答だった。そこでオンラインで注文することにした。ついでにHDDを750GBに増量。当然アップルケアもつける。職業柄アカデミック価格が適用されるため、これで26万円弱で収まる。ありがたいことである

発注が10日。翌日さっそく(中国の組立工場から)出荷した旨の通知が届く。15日に自宅に届いた。別途手配しておいたSanMaxのメモリに交換して4GBに。メモリスロットをカバーするメッシュの蓋は、ネジをゆるめるだけでははずれない。細めのラジオペンチでつまむと、すぐはずれた。メモリの交換自体は思いのほか簡単だ。ベロを引っぱるとデフォルトのメモリがわけもなくはずれ、代わりに新しいメモリを刺すだけ。

PBからのデータ移行は、TimeMachineのバックアップ先のHDDをFW800でつなげて実施。ユーザアカウントがPBと同じだと移行アシスタントではデータを移してくれないらしい(そういえばそうだった)。アカウントを変えたくなかったので、アプリケーション類だけを移行。データ類は手動で復元した。書類フォルダ以下は問題ないが、面倒なのはユーザ>ライブラリ内のファイル。何がなにやらよくわからない。でも短気を起こさず、ひとつひとつフォルダ内を確認して移行した。それでも移行そのものは、ほぼ半日で完了。過去に例を見ない画期的な速さである。

この方法でうまく移行できなかったのは、以下の3件。

まず、ATOK2006。これはLeopardにアップグレードしたときに相性が悪くて、支援アップデータがあったのを思い出して、それをあてなおす。その後、ATOK2008を買って入れ直した。使用感はほとんど変わらない。

つぎが、iCal。起動しても一向にデータを読み込んでくれない。そこで、PBのほうでデータのバックアップファイルをつくり、それをiMacに移して復元。これで問題なし。さいわいぼくの環境では、MobileMeもわりあい順調に稼動していることがわかった。同期もわりに迅速にできる。ただしiDiskはまだ稼動していないのか、つかえない。

最後はMS Office。まず、2004。フォントが指定どおりに表示されない。いったん削除してから再インストールしたら、表示されるようになった。ついでに、Amazonで買っておいた2008のほうもインストール。両者は共存するはず──だったのだが、そう甘くはなかった。ファイルを開いても空白のまま。文字が現れない。どうやら2004と2008のフォントが重複してしまい、アプリがフォントを見失っている状態らしい。2004のフォントがユーザ>ライブラリ>フォントに収まるのにたいして、2008はシステム直下のライブラリ>フォント内に “Microsoft” という名前のフォルダをつくって、そこに収まる。だから棲み分けられるはずなのだが、コンフリクトしてしまうようだ。理由はわからない。Fontbook.appで重複を解消しようとしてみるが、うまくいかず。けっきょく両者ともアンインストールして、2008だけを再インストールした。なんだかなあ。

これだけで済むなら世界は気楽で生ぬるいものだろう。しかし、幸か不幸か、世の中はそうできてはいない。MobileMeのメールをIMAPにしてみた。これがドツボへの第一歩だった。

初めの半日ほどは意外に快調だった。IMAPの挙動をみるため、テストメールを打ってみたり、こちらから送信するメールをMobileMeのサーバから出してみたり。IMAPを実際につかった経験がないので、どんなものなのか、感覚的にいまいちうまくつかめない。

具体的な懸案事項はいくつもあるのだが、つかってみて、ただちに解消されたことがある。メールの返信先である。MobileMeに着信したメールに返信するさい、その差出人は当然MobileMeのぼくのアカウントになる。しかし、そもそも元のメールがもともと別のアドレスに送られたものに転送をかけていたばあい、最初の発信者は送信先と異なるアカウントからの返信をうけとることになる。それでは困るばあいがあるのだ。しかし、Mail.app上からMobileMeのsmtpサーバをつかって送信するばあい、差出人とは別に返信先を指定できることがわかった。これなら、安心だ。

ぬか喜びだった。その矢先、MobileMeのメールがダウンした。いろいろ調べてみると、先週末から断続的にダウンしているらしいことがわかった。アップルのアナウンスによれば「1%のメンバーがMobileMeにアクセスできない状態」なのだという。どうもこの1%のメンバーはかなりの数にのぼるらしく、またぼくの周囲に偏在していたらしい。が、それはまあよい。

いずれにせよ、以前の.Mac時代から不安定なことでは定評のあったアップルのオンラインサービスだが、MobileMeになっても、その「伝統」がみごとに引き継がれていたことは、嫌というほどよくわかった。この先たてなおしてくれなければ、とうてい仕事にはつかえまい。やっぱり、甘くない。

IMAPの安定運用を望むなら、Gmailにすべきなのだろうか。メールはいまや生命線だ。悩むところである。


iCalの不具合

引きつづき体調がおもわしくない。この週末はおもいきって完全オフ、一切原稿を書かなかった。その間、愛機PowerBook G4のOSを10.5.2にアップデートしたところ、iCal(Mac OSXに付属のカレンダー・アプリ)に不具合が発生した。

10.5.2へのアップデートがiCalの不具合を引き起こすケースがあることは、事前にネットで調べて把握していた。そこでまず、TimeMachineでバックアップをとり、念のためにソフトウエアアップデートからではなく、アップルのサイトからMacOSXUpdaterCombo10.5.2を手動でダウンロードして、インストールすることにした。不具合は、それでも発生した。

具体的には、こうだ。アップデート後の再起動でログイン・パスワードの入力を二度、求められる。ログイン後にiCalを立ちあげてみると、真っ白。ここまでは事前情報どおり。iCalをいったん閉じて再度立ちあげるだけで復帰した事例もあったが、ぼくのばあいはそれでは駄目だった。User/Library/PreferenceにあるiCal関係のファイルをクリアしてから再度iCalを立ちあげてみたが、これも駄目。

そこで、User/Library/Calendarsをフォルダごとデスクトップへ退避させたのち、TimeMachineに入ってバックアップしてあったCalendarsと差し替え、あらためてiCalを立てあげてみた。ぶじ復帰。

とおもいきや、それはぬか喜びだった。しばらくすると、あやしげなカレンダーがつぎつぎとあらわれた。なんじゃこりゃ?

よく見ると、どれも古い内容のカレンダーばかりだ。以前に書きかけて消した項目や、変更されて書き直される以前の予定などなど。それらが最新の版と混在し、同じようだが微妙に異なったイベントがいくつも並ぶ始末だ。こうなってみると、なにが最新の──つまり正しい予定なのかがさっぱり判別できない。過去の記憶が現在に侵入してきて、なにが現在なんだかわからなくなるという、なかなか文学的状況に陥った。もっともすべてのスケジュールをiCalで管理しているから、実際には事態はけっこう深刻である。

アップルのDiscussion Boardを探してみるが、同様の症状に該当する記事は見つからない。しかたがないので、その晩はそこで中断して、一晩寝かせてみることにした。

翌朝、あわよくばiCalが復調していないかなという淡い期待はあっさり裏切られた。昨日と同様、古いカレンダーが新しいものに混在したままだった。もう諦めるしかないと、カレンダーひとつひとつをチェックして、レストアを始める。ああ、めんどくさい。しかも、新しいカレンダーグループをつくろうとするが、なぜかグループ名が変更できない。正確にいうと、グループ名をタイプすることはできるのだが、どんな名前を打ち込んでも、確定すると「グループ」という名称にしかならないのだ。やれやれ、まいったぜ。

ここで、ふと考えた。2点ある。

ひとつは、古いカレンダーが新しいカレンダーに混入しているということは、どこかに記憶されていた古い情報がなんらかの形で読み込まれているということだ。もうひとつは、とくに10.5 Leopardになっていから、iCalの同期まわりで不調が多いらしいというネットでの情報だ。この2点が結びつくところに問題があるのではないか。

ぼくはPowerBook以外のデバイスとiCalの同期をとっていない。だが、.Macというアップルのウェブサービスを利用してバックアップをとっている。ネット経由でデータを同期しているのだ。もしかすると、原因はこれかもしれない。.Mac上になぜだか古いデータが残っていて、それが読み込まれてしまうのかもしれない。

そこで、PowerBookのシステム環境設定から.Macの同期をオフにした。ついでにiSyncアプリの「同期の履歴をリセット」も実行。ディスクユーティリティをつかってアクセス権の修復をおこない、あらためてTimeMachineでバックアップを作成したのち、再度10.5.2UpdaterComboを当てなおした。

再起動後、User/Library/Calendarsをフォルダごとはずしてデスクトップへ退避させ、TimeMachineに入って昨日バックアップしたときのCalendarsフォルダをUser/Library内に復元した。そしてiCal起動。びくびくものだったが、ぶじに元の状態に復帰していた。助かった。

それにしても、これだけ技術が複雑になれば仕方のないこととはいえ、どうもメーカ側のつごうに振りまわされ過ぎている感は拭えない。


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