書物と出版

学会ふたつ

週末は学会に行かなければならなかった。土曜は記号学会(駒場)、日曜は出版学会(紀尾井町)である。前者は「〈記号〉としてのテレビ」ということで、テレビの映像コンテンツを記号論の対象としていくための戦略と方法が論じられ、興味深いものだった。基調...

レヴィ=ストロース『生のものと火を通したもの』──『神話論理』刊行開始

必読の書である。長く未邦訳だったレヴィ=ストロースの大著『神話論理』(原著で4分冊、邦訳では5分冊の予定)の翻訳が、第一巻『生のものと火を通したもの』をもって、みすず書房から刊行されはじめた。同(訳)書の学問的位置づけについては、ほどなくし...
メディア論の視座

『室内』休刊

雑誌『室内』が、発売中の2006年3月号をもって「一旦、休刊」する。休刊といえば、ふつうは一休みしてまた出直すのだとおもうだろう。休刊と称して刊行を停止した雑誌は数知れないが、のちに文字どおり復刊を果たしたものはいくつもない。事実上の終刊で...

晶文社の「再出発」

友人に教えられた。晶文社から2月15日付けで同社の「再出発」──さしあたっては、創業社長である中村さんが亡くなり、新しい体制へと引き継がれた、ということだろう──にかんするステートメントが発表されている。↓ 今回の発表の意義は小さ...
メディア論の視座

中村勝哉さん「お別れの会」(3)

現在の晶文社社員の方々は「お別れの会」の運営にあたられていた。営業や製作、総務、経理などには、ぼくのいたころから在籍されている方も多い。その後にくわわった方には初対面のご挨拶をする。いずれのばあいも、「今日はありがとうございます」とていねい...
メディア論の視座

中村勝哉さん「お別れの会」(2)

晶文社の長い歴史からすれば、ぼくの在籍した5年間など、ほんの一瞬にすぎない。だからぼくには、晶文社という出版社について元社員という立場からなにか意味あることを述べる資格も能力もない。それでも確実にいえることは、ぼくにとってここでの5年の経験...
メディア論の視座

中村勝哉さん「お別れの会」(1)

2月2日午後、神楽坂にある出版クラブ会館で、中村勝哉さんの「お別れの会」がひらかれた。 中村勝哉さんは晶文社の創業者にして社長、昨年11月に逝去された。享年73。ぼくは1990年から95年まで、晶文社編集部に在籍した。それ以前は、大学...
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