山の辺の道(1/4)

天理駅からJR桜井線に併行して、山裾をたどる古道を「山の辺の道」と称している。JR桜井駅まで歩けば約16km、ぼくたちが歩いたのは、そのひとつ手前の三輪駅まで。13kmくらいはあったようだ。たいした予備知識をもちあわせていなかったのだが、じつに気持ちのよいトレイルだった。

行き交うひとも少なく、車もあまり通らない、山の中腹を縫うようにして走る小径だから、子どもたちが大きな声をだしてもまわりを気にせずにすむし、藪から棒を探しだしてふりまわしてもかまわない。そこそこアップダウンはあるが険しくはなく、あちこちにお椀を伏せたような森が残っていて、そこがたいていは古墳なのだった。辻辻に、近くの農家の手作り販売所があって、ミカンや切り干し大根(短冊状ではなく、そいだような形状)、梅干しなどがおかれている。そして道程のほとんどで、右手に奈良盆地を眺望することができる。

一時間に2本しかない2輛編成のワンマンカーでJR天理駅へ。JR西日本が製作している散策マップをもらう。山の辺の道の分岐箇所などていねいに図示してあり、ずいぶん役だった。


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 ▼ 山の辺の道(2/4)

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