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小さなバスの効用

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コミュニティ・バスというものに初めて乗った。公共交通機関網の薄い地域に市が走らせている。前に野田市で「豆バス」という、ほんとに屋根上に豆のさやの印を載っけたミニバスを見かけたが、市川ではそういう意匠上の工夫は見られない。ごくありふれたミニバスである。

ミニバスは小さい。感覚的にいえば、ふつうのバスの半分くらい、マイクロバスよりひとまわり大きいといったところ。この小ささが、よい。一般の路線バスなら主要道をまっすぐに進むところ、コミュニティ・バスはわざわざ遠回りしてゆく。ランクルでも進入するのを躊躇するような、住宅街の細い路地をくねくねと通り抜ける。少し走っては、停まる。しょっちゅう停まる。そのたびに、お年寄り(女性がほとんど)や子どもが乗ってくる。車内はけっこうな混雑ぶりだ。

お年寄りは、たいてい2-3区間で降りる。自動車や自転車に頼ることのできないお年寄りの通院や買物の足として活用されているようだ。お年寄りが乗車するとき、他の乗客が手助けするし、子どもは照れながらもお年寄りに席を譲る。従来の交通網では切り捨てられていたひとびとにたいして移動手段を提供するだけではない。かれらをたがいに結びつけもする。小さなバスは、乗客どうしの距離も近くする。

料金は大人150円、子ども100円。運賃収入だけでは運行費すべてはまかなえないので、赤字は市が補填する。社会実験という格好で実施中だという。いまのままでも十分意義あるとおもうが、なにかもうひとつアイディアがあれば、もっと展開できるのではあるまいか。