映画を観る

塚本晋也の『野火』

75年目の8月15日がやってくる。この時期ぼくがよく観る映画について書きたい。塚本晋也の『野火』(2014年)である。 映画『野火』は、塚本晋也が長年あたためてきた企画だった。だが製作資金は集まらなかった。企画内容を聞くと、みな尻込...
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エッセイ

歴史は、くりかえさないが、韻を踏む

「歴史は、くりかえさないが、韻を踏む」という格言がある。マーク・トウェインが言ったとされている。原典を確認していないが、いかにも言いそうなフレーズではある。 歴史は物理現象とはちがう。不可逆的であり、同一の事象は二度と起こら...
メディア論の視座

ヨルダン行きの列車に乗って 8——ゴスペル版「スタンド・バイ・ミー」

ニューメキシコ州にて(著者撮影) ザ・インプレッションズの名曲 People Get Ready の歌詞を、北米における黒人の歴史と文化に即して理解してゆく話その8。前回(その7)はこちら。 ここまで数回にわたって見て...
著作・寄稿のお知らせ

読書人上半期の収穫2020

今年も「週刊読書人」の読書アンケート「上半期の収穫から」に寄稿させていただきました(2020年7月24日号)。 ぼくの立場はいつもと同じ。メディア論の観点に立ちながらも、狭義の「メディア」に限らずジャンル横断的に人文書の新刊...
エッセイ

オリンピックの代わりに「GoTo」が始まった日

本日2020年7月22日は、もともと2020年東京オリンピックが開幕するはずの日だった。ところが現実にはオリンピックは延期されてしまい、その代わり——というわけでもないのだろうが、結果的にこの日に開始されたのは、「GoTo」ナント...
メディア論の視座

ヨルダン行きの列車に乗って 7——基層としての黒人霊歌

ザ・インプレッションズの名曲 People Get Ready の歌詞を、北米における黒人の歴史と文化に即して理解してゆく話その7。前回(その6)はこちら。 前回(その6)では、歌詞中の列車がなぜヨルダン行きなのかという前々...
メディア論の視座

ヨルダン行きの列車に乗って 6——「約束の地」ヨルダン川

People Get Ready の歌詞にいう「ヨルダン」とは、国や街ではなく、具体的には「ヨルダン川」のことをさしている。そして「ヨルダン川 River Jordan」とは、先述したアンダーグラウンド・レイルロードの隠語で、オハイオ川 ...
料理

庭の林檎でケーキ

雨はなかなかやまない。風も吹く。こちらも吹き荒れるばかり。 この雨風で振り落とされたのか、庭に林檎の実が落ちていた。最初はひとつ、数日後に二つ。いずれも紅玉だ。毎年たいていこの時期に落果してしまう。 落果した紅玉、ひとつめ ...
メディア論の視座

ヨルダン行きの列車に乗って 5——ヨルダンとはどこか?

People Get Ready の歌詞において中心となっている「列車」のモティーフは、19世紀に実在した奴隷黒人逃亡支援を目的とした地下組織「アンダーグラウンド・レイルロード(地下鉄道)」の記憶と結びついていると前回(その4)にて述べた...
その他のお知らせ

宮本裕子さん『フライシャー兄弟の映像的志向』

宮本裕子さんが初めての著書『フライシャー兄弟の映像的志向』(水声社)を上梓されました。 宮本さんはわたしたちの大学院(明治学院大学大学院文学研究科芸術学専攻)の修了生で、博士論文をもとにまとめられたのが、この御本です。 ...
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