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ハードディスク4TB

ウエスタンデジタルのハードディスクを買った。My Book Studio Edition II という商品だ。4TBですと書くと、ものすごい記憶容量のような気がしてしまう。つぎはテラが単位になるらしいよ、などと話をしていたのは十年くらい前だった。いまでは珍しくもなんともない。

これまで二年ほど同じシリーズの1TBをつかってきた。そこそこきれいなデザイン、つかいやすく、なにより安定していた。メーカー保証も5年つく。そこで同じものを新調した。

写真の手前が新しいので、奥にあるのが古いもの。2TBのハードディスク2台収まっているので、RAID1にしてミラーリングの設定とした。メイン機 iMac のバックアップ用途として、TimeMachineでつかう。


天才くん初体験

ジーニアスバーとはアップルストア(リアル店舗)にある対面式修理相談窓口のこと。今回初めてお世話になった。わがPowerBookがとうとう不調となったためである。

PBは昨秋 Leopard にアップグレードし、その後順次バージョンをあげて、10.5.4で運用していた。ただときどき挙動が微妙におかしくなるのと、6月に一度、授業後にPBの片付けをしているところに学生が相談にやってきて、話を聞いているうちにうっかり教卓から落下(!)させてしまったことがある。その瞬間にはもう全壊を覚悟した。だが、さいわいラッチを閉じた状態で、しかも信じがたいことにほぼ水平に落下したおかげか、外装にも液晶にもドライブにもなんの障害も生じなかった(どうみても奇跡である)。

その後、既報のとおりiMacを導入したので、すべてのデータはこちらに移した。PBは当面モバイル用にしてつかうことにし、まずはHDDをフォーマットしなおしてOSも入れなおそう。そう考えたのである。

ところが、OSの再インストールがうまくゆかない。何度やっても、だめなのだ。

1回目。インストール完了後、ソフトウエアアップデート経由でアップグレード。しかし再起動せず。

2回目。Leopardインストールが完了せず。再起動するもグレーと黒の画面が交互にあらわれ、カーソルは断続的に虹色に。電源ボタン長押しして終了後、再起動するも症状変わらず。PRAMクリアするも症状変わらず。

3回目。Leopardインストール完了するも、再起動した画面にはホームフォルダ直下になんのフォルダも存在しない。Dockに「?」印が4-5個並ぶ。ホームフォルダ直下に新規フォルダ作成をしようとするも、受けつけず。電源ボタン長押しで終了後、再起動するも症状変わらず。PRAMクリアするも症状変わらず。アクセス権修復をしてみるが変化なし。AirMacに接続はできるので、ソフトウエアアップデートはかけずにアップルのサイトから10.5.4comboをダウンロードしようとするが、Safari起動せず。

4回目。Leopardインストール完了。再起動後、デスクトップのHDアイコンをダブルクリックするが開かず虹色カーソルのまま。メニューバーも消える。AirMacには接続している。ソフトエアアップデートはかけず、アップルのサイトから10.5.4comboをダウンロードして当てる。再起動するも症状変わらず。やはりアイコンはダブルクリックでも開かず虹色カーソルのまま。メニューバーも消えてしまう。

ここで自力での復旧を諦め、ジーニアスバーに予約を入れた。

さて当日。事情を説明し、上述の状況のままのPBを見せる。担当者は「問題を切り分けるために、OSをこちらで再インストールさせていただきます」という。最初はディスクユーティリティでディスクの検証。HDDに異常なし。ジーニアスバー用のHDDからOS (10.5.4) をインストール。しばらく時間がかかるというので、いったんPBをあずけ、40分ばかりのちに再訪。あれあれ、PB上で10.5.4が動いている。ジーニアスバーのインストールなら動くのだ。ありがたい、さすが「天才」。

とりあえずPBにぶじにOSも入ったことだし、しばらくこれでようすを見てもらうのがよいのではないか。担当者は、はっきりそう口に出すわけではないが、まあ、そういうニュアンスのことをいう。それはそのとおりである。だがちょっと待て。これじゃ対処療法で一時的に復旧しただけではないか。

これでは「不安」はなんにも解消されていない。不調だといってパソコンをもちこむ顧客がいちばん願うのは、何度もやってもうまくいかなかったその原因を知ることである。少なくとも、どういう方向に向かえばよいのか示唆を得ることである。でないと、このあと何か不具合が生じたさいに(いずれ生じるに決まっている)また同じことをくりかえすしかない。

しかし、担当者はぼくの質問に最小限のことしか答えてくれない。それは検証してみないとわからない。検証のためには一週間あずかることになる。そう答えるばかり。まるで昔のお医者さんみたいだ。担当者の立場を考えればそういうしかないのはわかる。わかるのだが、しかし、こちらの「不安」はまるで取り除かれないままだ。きちんとこちらの話を聞き、しっかり言葉で説明する。そういう姿勢も大切なのではあるまいか。

集中講義が迫っていることもあり、今日のところは先方の言葉にしたがって、OSX Leopard 10.5.4を入れてもらったPBをもって、すごすごと帰宅することにした。

今回ジーニアスバーを初利用してみての印象。とりあえず動くように対処してくださった。たいへん感謝している。接客対応は慇懃。けれどあるところで透明な壁によって仕切られ、そこから先には踏み込ませない京都の老舗みたい。担当者のタイプによるのかもしれないのだけれど。でも、「天才」を自称するなら、やるべきことはまだあるはず。


iMacへの環境移行

長くUSキーボードをつかってきた。銀座のリアル店舗でデフォルトのJISキーボードから変更可能かどうか訊ねてみた。だがアカデミック価格では無理との返答だった。そこでオンラインで注文することにした。ついでにHDDを750GBに増量。当然アップルケアもつける。職業柄アカデミック価格が適用されるため、これで26万円弱で収まる。ありがたいことである

発注が10日。翌日さっそく(中国の組立工場から)出荷した旨の通知が届く。15日に自宅に届いた。別途手配しておいたSanMaxのメモリに交換して4GBに。メモリスロットをカバーするメッシュの蓋は、ネジをゆるめるだけでははずれない。細めのラジオペンチでつまむと、すぐはずれた。メモリの交換自体は思いのほか簡単だ。ベロを引っぱるとデフォルトのメモリがわけもなくはずれ、代わりに新しいメモリを刺すだけ。

PBからのデータ移行は、TimeMachineのバックアップ先のHDDをFW800でつなげて実施。ユーザアカウントがPBと同じだと移行アシスタントではデータを移してくれないらしい(そういえばそうだった)。アカウントを変えたくなかったので、アプリケーション類だけを移行。データ類は手動で復元した。書類フォルダ以下は問題ないが、面倒なのはユーザ>ライブラリ内のファイル。何がなにやらよくわからない。でも短気を起こさず、ひとつひとつフォルダ内を確認して移行した。それでも移行そのものは、ほぼ半日で完了。過去に例を見ない画期的な速さである。

この方法でうまく移行できなかったのは、以下の3件。

まず、ATOK2006。これはLeopardにアップグレードしたときに相性が悪くて、支援アップデータがあったのを思い出して、それをあてなおす。その後、ATOK2008を買って入れ直した。使用感はほとんど変わらない。

つぎが、iCal。起動しても一向にデータを読み込んでくれない。そこで、PBのほうでデータのバックアップファイルをつくり、それをiMacに移して復元。これで問題なし。さいわいぼくの環境では、MobileMeもわりあい順調に稼動していることがわかった。同期もわりに迅速にできる。ただしiDiskはまだ稼動していないのか、つかえない。

最後はMS Office。まず、2004。フォントが指定どおりに表示されない。いったん削除してから再インストールしたら、表示されるようになった。ついでに、Amazonで買っておいた2008のほうもインストール。両者は共存するはず──だったのだが、そう甘くはなかった。ファイルを開いても空白のまま。文字が現れない。どうやら2004と2008のフォントが重複してしまい、アプリがフォントを見失っている状態らしい。2004のフォントがユーザ>ライブラリ>フォントに収まるのにたいして、2008はシステム直下のライブラリ>フォント内に “Microsoft” という名前のフォルダをつくって、そこに収まる。だから棲み分けられるはずなのだが、コンフリクトしてしまうようだ。理由はわからない。Fontbook.appで重複を解消しようとしてみるが、うまくいかず。けっきょく両者ともアンインストールして、2008だけを再インストールした。なんだかなあ。

これだけで済むなら世界は気楽で生ぬるいものだろう。しかし、幸か不幸か、世の中はそうできてはいない。MobileMeのメールをIMAPにしてみた。これがドツボへの第一歩だった。

初めの半日ほどは意外に快調だった。IMAPの挙動をみるため、テストメールを打ってみたり、こちらから送信するメールをMobileMeのサーバから出してみたり。IMAPを実際につかった経験がないので、どんなものなのか、感覚的にいまいちうまくつかめない。

具体的な懸案事項はいくつもあるのだが、つかってみて、ただちに解消されたことがある。メールの返信先である。MobileMeに着信したメールに返信するさい、その差出人は当然MobileMeのぼくのアカウントになる。しかし、そもそも元のメールがもともと別のアドレスに送られたものに転送をかけていたばあい、最初の発信者は送信先と異なるアカウントからの返信をうけとることになる。それでは困るばあいがあるのだ。しかし、Mail.app上からMobileMeのsmtpサーバをつかって送信するばあい、差出人とは別に返信先を指定できることがわかった。これなら、安心だ。

ぬか喜びだった。その矢先、MobileMeのメールがダウンした。いろいろ調べてみると、先週末から断続的にダウンしているらしいことがわかった。アップルのアナウンスによれば「1%のメンバーがMobileMeにアクセスできない状態」なのだという。どうもこの1%のメンバーはかなりの数にのぼるらしく、またぼくの周囲に偏在していたらしい。が、それはまあよい。

いずれにせよ、以前の.Mac時代から不安定なことでは定評のあったアップルのオンラインサービスだが、MobileMeになっても、その「伝統」がみごとに引き継がれていたことは、嫌というほどよくわかった。この先たてなおしてくれなければ、とうてい仕事にはつかえまい。やっぱり、甘くない。

IMAPの安定運用を望むなら、Gmailにすべきなのだろうか。メールはいまや生命線だ。悩むところである。


iMac購入

080718imac.jpg

iMacが届いた。24インチ・ディスプレイ、3.06GHZ、グラボは(べつにゲームなどやらないのだけど)NVIDIA GeForce8800GS。アップルストア限定モデルで、某掲示板ふうにいえば「特松」というタイプである。これにありあわせのシネマディスプレイ20インチをつなげると、ディスプレイ空間はびっくりするくらい広大だ。純正のMighty Mouseは汚れがたまるとうまく動かなくなり、かつ掃除がしにくいので、最近はもっぱらケンジントンのトラックボールを愛用している。

デスクトップを買うのは10年ぶり。これまでのメイン機はPowerBook G4最終モデル、そのまえは同じくPB Ti。どこでも同じ環境を持ち歩き、いつでもすべてのデータを参照できるという意味で、ノート型で対応してきた。それ以前は、iMac DVやQuadra8800などを母艦にし、PowerBookをモバイルにしていた時期があったのだが、データの同期がうまくいかず、けっきょく破綻した。だから、ノート型に集約するという方法は、それはそれで合理的だったのだ。

だが、6年続いたノート集約態勢も、そろそろ限界だと感じることが多くなってきた。PBでは処理速度が遅く、ちょっとしたことでも虹色カーソルが登場する。扱うデータ量も増えた。ニコンのD300を買ったら、あっというまに写真のデータ量が増え、ノート型に内蔵するHDDではもうまるで不足だ。それに、どこでも作業できるというノート型の利点は、逆にメリハリがつかず、「いまは執筆に集中するぞ」という気持ちをつくりにくいという難点もあることがわかってきた。

シネマがひとつ余っていたので、これにMac miniかMacBookProをつなげる手もあるかなと迷ったりもした。ところが4月のモデルチェンジでiMacの価格が改定され、けっこうな値下げとなった。気持ちがぐらつきはじめたところに、6月のWWDCで、これまで毎年1万円ちかく払いながらろくに活用したことのなかった.Macがプッシュ型のMobileMeにリニューアルするという発表があった。それなら、母艦+モバイルという二台態勢でも、最大の障害であるデータの同期(とくにメールとスケジュール)もクリアできるかもしれない。そこで思いきって、もう一度デスクトップをメイン機にしてみることに決めた。


「他者」としてのiPhone

iPhoneの発売日。昨夜は、表参道あたりは行列で大変なことになっていたようだ。「祭り」にご参加のみなさん、おつかれさまでした。

テレビや新聞でもWebサイトでも、この話題で引きも切らない。テレビや新聞のとりあげ方は、どうもちょっとピントはずれな印象が否めない(ぼくが見たなかでいちばんまっとうだったのは、意外なことにNHKのニュースだった)。

のみならず、いわゆる日本の「大手マスコミ」の論調は、これを一種の「狂想曲」として片づけようとしているように見受けられる。騒ぎを物珍しげに紹介しつつ、世界で爆発的に売れている最先端の「端末」の登場として、構図をむやみに矮小化する。そして最後に、でもワンセグもデコメールもおサイフ(なんちゅうネーミングだ)もないから、日本ではさほど売れないという見方もありますよと釘を刺す。皮相的で冷淡というか、小意地がわるい。

それなりに年季の入ったMacユーザーとしては、「大手マスコミ」のこうした扱いにはすっかり慣れている。Windows95以降、90年代後半における、日本の「大手マスコミ」によるアップル関係の報道がどんなものだったか。

だが、同じ意地わるさといえども、当時といまとでは、その底に透けて見える感情はだいぶ異なっているだろう。

90年代のそれは、死人に鞭打つというか、敗者にたいする仕打ちである。そのとき日本の「大手マスコミ」(および日本型企業社会的オッサン思考の者たち)は、Win対Macのシェア争いととらえ、みずからをその勝者の側に寄り添わせた。

いまは、ちがう。ひと言でいえば、かれらを突き動かすのは、みずからが否応なく敗者の側に突き落とされそうな、暗い予感である。その不安な怖れは、このなんだかよくわからない「舶来」のケータイ──iPhoneはもはや単純に携帯電話とはよべまい──にたいする驚きと警戒心、嫉妬、焦燥といった諸感情が絡まりあったなかから生まれている。

だから当然の帰結として、iPhoneや、それを発売日に手に入れるために深夜の行列さえいとわぬ者たちを、じぶんたちとは異なる世界に棲む理解不能な「他者」として表象することになる。そうすることによって、誰よりもじぶん自身に言い聞かせているのだ。「怖くない、何も変わりはしない」と。

さて、ぼくはといえば、行列は大嫌いなうえに、天の邪鬼だ。渦中のiPhoneではなく、iMacを注文した。ほとんど10年ぶりのデスクトップ購入である。来週到着の予定。


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