W800で紅葉の志賀高原を走る 3/3

草津へ向かって降りてゆく。霧中の渋峠が幻であったかのように、きれいに晴れわたっている。

温泉街へと分岐する交差点の脇で、GN125が立ちゴケしていた。ひきおこしを手伝った。昨日ぼくも立ちゴケしている。こういうときは、おたがいさまである。それにしても、Wにくらべれば125は軽い。

GNの小柄なライダーが訊く。友人と待ち合わせしているのだが、場所わかりますか。ナビ(ソニーNV-U37)に電話番号を入力して検索してみた。ちゃんと出てきた。そこまでGN125を引率した。

GNを送り届けたあと、湯畑に寄ってみた。たいへんな賑わいであった。家族へのお土産に温泉まんじゅうを買った。ここでダウンベストを脱いだ。

R292からR146という下道ルートで中軽井沢へ抜けた。浅間山が逆光のなかで黒くそびえていた。

中軽手前で一台の軽トラに追いついた。荷台に黒い犬が乗っている。走っている荷台の上を落ち着かないようすで右往左往していた。右から前をのぞいたとおもえば、左へいって前をのぞく。

R18の旧道で碓氷峠を下りてゆく。途中、旧信越本線の橋梁を見かけた。下の写真は碓氷第6橋梁だ。

もっとも有名なのが碓氷第3橋梁、通称めがね橋である。20年ぶりくらいに見ただろうか。まことにすばらしい。いつのまにか立派な駐車場までできていた。そこにWを停めて、道路脇につくられた遊歩道を300mほど歩いていった。産業遺跡をきちんと保存し公開してゆくのは、たいへん重要なことである。

松井田妙義から上信越道に乗るつもりだったのだが、気が変わって、下道で帰ることにした。Wにせよディフェンダーにせよ、高速走行よりも下道をトコトコ走るほうがずっと愉しく、似合っている。

R18を東進する。背後から夕陽がさし、行く手に長い影を落としていた。まもなく日没だ。

高崎でR17へ。群馬埼玉県境付近で、いよいよ渋滞が始まり、詰まり気味。深谷パイパスに入っていったん流れがよくなったが、熊谷バイパスに入ると再び渋滞が始まった。途中からR125の行田バイパスへ入った。こちらは順調に流れていた。さらにR122の騎西菖蒲バイパスに入って、途中から東北道ぞいを南下。外環とぶつかってから左折してR298を走り、江戸川を越えて市川へ帰ってきた。

夕方のラッシュ時に重なりながらも、めがね橋から市川まで、けっきょく所要時間4時間20分であった(給油休憩1回含む)。こっちのルートもつかえそうだ。

出発時のオドメーターは1322km、帰宅時は2030km。2日間の走行距離は708kmだった。

おわり。