サミット期間中に名古屋へ行ってきた

先週は伊勢志摩サミット期間で各地は厳重警備中、とくに空港は、という話をよく目にした。そんななか羽田発中部国際空港(セントレア)行きのJAL便に乗ることになった。

羽田についてみると意外にもふだんとさほど変わらぬ雰囲気だった。ちょっと警官の姿が目立つくらいだ。早朝だったせいかもしれない。

機材は737-800。小ぶりな飛行機のうえ天候が悪かったせいか、けっこう揺れた。でもちゃんと飛んでくれただけよかったかもしれない。このあと羽田は、離陸しようとした大韓航空機がエンジンから出火したとかで、しばらく閉鎖されてしまったというのだから。

セントレアに着いた。こちらも、警官の数こそ多いもののターミナルはあいかわらずガランとしていて、わりに拍子抜け。こちらは到着客だから、さしてチェックも厳しくなかった、ということかもしれない。出発するほうは検査もより厳しかっただろう。

市内へ向かう名鉄バスは運休している路線が多かった。名鉄特急で金山まで行き、地下鉄名城線に乗り換え、さらに栄で東山線に乗り換えた。

車内に足を踏み入れると、目の前に警官がたっていた。乗車して警備しているらしい。名古屋の地下鉄車中でそんな光景を見たのは、ぼくは初めてだった。

帰りはまっとうに新幹線である。JR名古屋駅の待合室のディスプレイは、オバマ米国大統領の広島入りのようすを中継するNHKの映像を映していた。壁を背にしたベンチには、スーツ姿のおじさんたちがずらりとならび、一様に所在なげな面持ちをし、そろって画面のほうに顔を向け、それをながめるともなくながめていた。

東京行きの新幹線はほぼ満席。サミット期間のため車内のゴミ箱は封鎖、だそうである。

現場にかりだされた人たちにはいろいろご苦労があったとおもうのだが、この大騒ぎに見合うだけの実質的な利得が誰にどのようにあったのかは、ぼくにはよくわからない。