W800で秩父を走る 2/2

近くに「武甲山資料館」の看板を見かけたので、立ち寄ってみた。一般200円。

武甲山では石灰岩がとれる。セメントの材料になるため、せっせと採掘されている。山を扇状に数社で分割して採掘しているのだという。かつてよりも標高が30mも低くなった。なんとも特異な山である。石灰岩は日本ではわりによく採れるのだそうで、全国の採掘場の地図が記してあった。下北半島の尻屋崎の近くにプラントがある。そうか、あれも石灰岩を掘っていたのか。

この資料館も、そうした石灰採掘会社が資金をだしあってつくり、市に寄贈したものらしい。古い建物だがけっこう立派。武甲山の自然についてもひと通りの展示がある。個人的には、展示はもっと専門的に詳しくてもいいとおもう。

資料館があるのは羊山公園というところ。芝桜で有名らしく、観光バスが数台乗りつけていた。武甲山から伸びる丘の上にあって、眼下に秩父の街を見下ろすことができる。

秋田の角館にも、たしか城山とよばれていた場所があり、こんなふうに丘の上から街を見下ろすことができた。そういうところにはたいてい学校があるものだ。そんなところで過ごす学校生活ってどんなものだろうかと、前はときどき考えたりした。

さらに南下して大滝へ。道の駅に立ち寄る。日帰り温泉「遊湯館」で温泉につかってみる。600円だが、コインロッカーがリターン式ではなく有料(100円)のため、実質700円。

その先にすすむと、ループ橋があって、そこを登り詰めたところに巨大なダムがある。滝沢ダムだ。ごく最近できたもの。内部見学ができるという。ダムの「内部」って何だろうか。

ダムの中央にエレベーターがあり、それで下まで降りてゆく。標高差は108m。そこにダムのひずみを測定する装置があった。

トンネルをくぐって外へでる。水がジェットのように噴出し、あたり一面水浸しになっていた。ダムの脇に階段があり、そこを降りてくるひともいた。下りで15分、登りだと20分かかるという。さすがにパスしてエレベーターで戻る。管理棟の近くに、ダム建設によって移転を余儀なくされた世帯名の刻まれた碑がたっていた。

ダムの先をW800で登り詰めてゆく。ハンドルは軽く添える程度にして荷重をかけず、後輪を軸のようにして走るとセルフステアで自然に曲がってくれる。低めのトルクが厚いので、高めのギアからでも加速してくれる。なかなか愉しい。

ずいぶん山深くなってきたが、道はよく整備されている。ただ、一部のトンネルの路面に、滑り止めなのだろうか、縦に溝が切ってある箇所があり、そこだけはハンドルがとられがちで、走りにくかった。そうこうするうちに雁坂トンネルに入る。ほぼまっすぐ。6kmだから60km/hで走ると6分後に出るななどと考えていたら、8分かかって外へでた。山梨側の出口に料金所がある。ETCはつかえない。脇にW800を停めて、ブースまで歩いて行き、料金を支払う。

ここから甲府盆地の底に向かってひたすら下降。途中「恵林寺」の看板のあるところを左折して勝沼へ出る。R20旧道の笹子峠に寄るつもりでいたが、昨秋から土砂崩れのため不通との看板がでていた。そのままR20を走り、大月ICから中央道に乗った。天気は悪くなかったが、びっくりするくらい寒く、凍えるほどだった。日和って談合坂SAに入り、抹茶ラテで暖をとる。

そのあとは比較的順調。いつものごとく箱崎や環七で渋滞に遭遇したものの、とくに問題なくぶじに帰宅した。オドメーターは978kmになっていた。本日の走行距離342kmである。ようやく慣らし第一弾(800km)を終了した。オイル交換にも行けそう。

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