生活の風景

《てんてん》の災難

階下がなにやら騒がしい。訊けば、猫の《てんてん》が走りまわっているという。 ものすごい勢いで部屋から部屋へと駆け抜けいき、たちまち戻ってくる。壁に頭をぶつけてもかまわない。ときどき彼女はそんなふうに暴れん坊と化して、うちのなか...
エッセイ

てんてんの家出

てんてんが家出した。てんてんとはわが家の猫だ。生後8カ月になる。家出といっても、すぐに戻ってきたのだが。 いなくなったのに気づいたのはお昼ごはんのあとだった。前日一日吹き荒れた強風で、お風呂場の窓のサッシに砂がたまった。砂を洗...
エッセイ

てんてん

母が入院したので、ぼくだけ実家に行った。さいわい持ち直したので、3日して帰ってきた。すると、子ねこがだいぶ馴れていた。 子ねこ到来の3日目までは、昼間は冷蔵庫の裏に隠れて出てこなかった。日がな一日、そこで過ごしていた。その日の...
エッセイ

子ねこ到来

子ねこがやって来た。名前はまだない。 子どもたちは以前から口々に、犬か猫を飼いたいと訴えていた。猫を飼う友人松井貴子さんに相談した。すると数日後、松井さんから連絡が入った。たまたま知人のところで子ねこが生まれ、里親募集中だとい...
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