お台場にある日本科学未来館が、 “Deep Science” というウェブマガジンを出している。そこに、ウィキペディア日本語版の管理者・スチュワードの今泉誠さんとお話をさせていただいた記事がアップされた。
記事は前後篇の二本だて。対談自体は昨秋おこなわれたものだ。対談といっても、メインは今泉さんのほうで、ぼくは聞き役である。前からウィキペディアの運営サイドのひとのお話をうかがいたかったので、これはなかなか、ありがたくも愉しい機会だった。
ウィキペディアというと、研究者や編集者の一部からは疑問視する声を聞くことがある。不正確だったり偏ったりしているというのだ。あるいは逆に、これこそが真の百科事典だともちあげる向きもないではない。どちらも物事の一面しか見ていないように、ぼくにはおもわれる。ありきたりな意見だが、ウィキペディアの可能性と限界を見きわめ、そのうえで、ぼくたちにとってどのようにしてより有益なものにしていくか、というふうに考えるべきだろう。
ところで、今泉さんは子どものころ、平凡社の『世界大百科』を愛読していたという。管理者のなかには、そういう経験の持主が少なくないそうだ。なるほど。