だって

小学二年の《くんくん》のクラスに「いつも先生に叱られ」てばかりの男の子がいる。ふたりは毎日必ず一悶着おこし、クラスの子たちはそのやりとりを見ているらしい。先日こんなことがあった。

いつものように先生に怒られた男の子は、うつむいたまま「だって……」と言いかける。その態度が先生には問題行動のように見えるのだろう、「“だって”と言うんじゃありません!」と重ねて叱る。

しかしその子は引かない。「だって、“だって”って言いたいんだもん」。先生はいよいよ呆れ「それなら“だって”と言うのを我慢すればいいでしょ」と断じる。

するとその子はこう返した。「だって、本当に“だって”って言いたいんだもん」