今冬《あ》がマーマレードをつくりはじめた。
名古屋の実家から夏みかんなんかが送られてくる。それらの皮を剝き、千切りにして水にさらす。実も薄皮を剝く。そのあとどう処置するのか具体的にはぼくにはよくわからない。とにかくそれらを蜂蜜と一緒にル・クルーゼの鍋に入れて、薪ストーブの上にかける。
ひと晩そのまま放置しておく。すると翌朝には、いいぐあいにマーマレードになっている。ひと鍋で、ガラスのポット4-5個ぶんできあがる。毎朝トーストに塗ってたべる。誰がたべてもおいしい。
この季節、大学は入試シーズンだ。さらに今年度ぼくは学科主任の一年目でもある。必ずしも潤沢とはいいにくい時間と思考と気力のかなりの部分をここに費やすことを余儀なくされている。
それでも毎日をなんとか乗りきることができているのは、マーマレードのおかげであるかもしれない。それはつまり、ひいては薪ストーブのおかげということであろう。
薪ストーブ万歳!