11月5日日曜日。アメリカは今日で夏時間がおしまい。日本との時差はマイナス14時間にひろがった。
夏時間というのは日本人にはなじみが薄いが、アメリカやヨーロッパなど高緯度の国ではよく見られる。しかしながら、夏時間・冬時間の切り替わりは年に二回しかないわけなので、旅行ではなかなか遭遇することはない。ぼくは生まれて初めて今回その切り替わりを経験した。
ぼくのいるアナーバーのばあい、時間の切り替わりは今回、アメリカ東部時間の5日日曜日の午前2時をもって実施された。アナログ時計的なイメージとしては、午前2時がくると、針が一時間巻き戻されて、また午前1時からやりなおす、ということのようだった。
でも、米国内に存在するすべての時計が勝手にそう動いてくれるわけでは、もちろんない(想像してみるのは愉しいかもしれないのだが)。夏時間・冬時間は自然現象ではなく人為的なものなので、とくに何か目に見える変化があるというわけではない。
手元のMacやiPhoneは、おそらくWi-Fiをつうじて勝手に時刻調整をしてくれていた。でも腕時計はそうでなかったので(いちおう電波時計のはずなんだけど)、朝になって手動であわせた。
夏時間は日本ではしばしば「サマータイム」とよばれるが、ぼくが接したかぎり、アメリカでは daylight saving time という。今日のようにそれが切り替わる日のことを daylight saving day とよぶらしい。今朝アナーバーのコンサートホールから届いた宣伝メールには、”Happy Daylight Saving Day!” と記されていた。こんなことまで祝ってしまうとは。
「今晩は一時間余計に寝られるね (You can sleep an extra hour for tonight)」とは、前日にしばしば耳にしたアメリカ的挨拶だ。
冬時間がおわりつぎにまた夏時間がめぐってくるのは、3月12日の日曜日である。