末っ子はこの春大学生となった。が、あいにくこの状況下、入学式は中止され、授業開始も遅れることになった。外へでるのもままならない。そこで空いた時間に、アルバイトとして書庫の整理をしてもらっている。外出自粛がつづくなか、自宅での時間の使い方として悪くない方法のひとつだとおもう。
先日は古いMacのマニュアルの冊子体が多数発掘された。
Macに紙のマニュアルは付かなくなってひさしい。これらはそれ以前のもので、ほとんどがOS X以前の機種用である。ハードウェア篇とソフトウェア篇にわけてご紹介したい。
まずハードウェア篇から。時間を遡って見てゆく。
まだノート型の名称をPowerBookとよんでいた2000年代のものである。G4とは、インテルのチップへ以降する前、PowerPC時代の末期だ。ぼくはチタンとアルミを1台ずつもっていた。このマニュアルがどちらのものかは不明。2台とも不動化したものの、いまも保管中。
PowerBook 2400は、Appleのはじめての小型ノートタイプだった。このちいさな画面とキーボードで修士論文を書いたのだった。バッテリーの持ちが悪く、予備を買って差し替えて交換してつかっていた。これももう動かないが、自宅で保管。
PowerMac8100/80 のマニュアル。四半世紀前の1990年代の機種である。漢字Talkとは当時のOSの日本語版の名称。もうその名を知るひとも少ないだろう――というと、すっかり年寄りになった気分である。
この機種は、ちょうどPowerPCへのチップ移行期に発売されたため、まずQuadraという名前で発売されて購入し、その後CPUをPowerPCへ交換した――ように記憶している。
はっきり覚えているのは、とにかく高価だったことだ。本体、ディスプレー、レーザープリンタと買い揃えると、軽自動車一台分くらいのおかねが吹っ飛んでいった。
あいにく筐体が大きすぎたため、15年ほど前に処分してしまい、いまはない。
このマニュアルはさらに古く、SEだったかSE/30だったかのもの。1990年前後の機種だったようにおもう。
初期のMacのマニュアルはリング綴じで、ページを参照しやすいように配慮されていた。これは、さるひとからいただいたもので、じぶんで購入したわけではない。というか、高価すぎてとても手が出せるようなものではなかった。この機種もやはり不動化したまま、いまも納戸のなかで眠っている。
こうしてみると、歴代のMacの大半をいまだに捨てられずに持っていることに気がついた。博物館でも開けそうだ。
ソフトウェア篇へつづく。