クリスマスとはつくづくふしぎな現象だと考えているぼくのような人間にとって、ミシガン州は興味深い土地である。ここでぼくが出会ったクリスマスがらみのふしぎなものや場所について、いくつか紹介してみたい。
ブラナーズ——世界最大のクリスマス専門ショップ
本日ご紹介するのは、クリスマス専門ショップ「ブラナーズ・クリスマス・ワンダーランド」(Bronner’s CHRISTmas Wonderland) だ。長くなったので前後編の二つにわける。
店はフランケンムース Frankenmuth という街のはずれにある。地図はここ。
クリスマスにかんする商品だけを専門にとりそろえるお店はアメリカ各地にあるらしいが、ここは当のお店いわく「世界最大のクリスマス専門ショップ」であるとのこと。どのような点で「世界最大」かは不明だが、とにかく広大で、かつクリスマスに全力投球していることはよくわかる。
ほぼ年中無休で営業しており、休むのは一年のうち4日だけだという(クリスマス当日、元旦、グッド・フライデー、イースター、サンクスギビング)。それ以外の一年365日のうち361日は、たとえ真夏であろうとも、ずっとクリスマス商品を売っているという、ちょっと頭がどうかしているのではないかというお店である。
つぎつぎやってくるお客さん
フランケンムースへはアナーバーから高速道路を北上すれば1時間半くらいで着く。
営業は正午から、ということだった。ぼくが着いたのは1215ごろだったが、すでに広大な駐車場は埋まりつつあり、エントランスには長蛇の行列ができていた。開店前からならんでいたのだろう。
Fitを停めてお店へゆく。さっきの行列はもうお店に吸い込まれていた。さらに陸続とお客さんがやってくる。
屋外にはクリスマス関係の人形がならぶ。スノーマン、サンタクロース、羊飼いなどの像があったりするのだが、もちろんロボットではないのでただ立っているだけ。プラスチック製なので、妙にてかてかしていて、そういうものが自然光のなかにたたずんでいる侘しさは、シンガポールのハウパーヴィラとよく似た感じである(そのときのノートはこちら)。
ゴミ箱は各国語で記されていた(上の写真にも写っている)。ある種の観光名所でもあるのだろう。それにしても、開店直後というのにゴミ箱はすでにゴミでいっぱい。毎日回収しなくても平気なのだろうか。
店内に入る
館内はごったがえしていた。
建物は増築を重ねているらしく、細長くて、かつ細かく仕切られている。視線がさえぎられるため全体を見渡すことはむずかしい。壁や天井など隙間という隙間にクリスマス関係のものが飾られている。
商品陳列棚は小物が中心である。ツリーに飾るオーナメントが主力で、ほかに電飾、おもちゃ、その他の飾り類など。
キャラクターグッズも売っている。ディズニーの直筆サインが2枚飾ってあった。それだけたくさん販売実績がある、ということなのだろうか。
売られているものたち
サンタの人形もいろいろ取りそろえられていた。これは大きいやつ。庭におくのだろう。
こちらは小さいサンタ人形。凝ったつくりだったので、作家によるものかもしれない。コカコーラ・サンタがいたりする。
ツリー本体もたくさんならんでいた。
ジオラマ仕立ての展示コーナー。ジオラマも大小たくさんならべられていた。
大学別コーナーもあって、ミシガン大学、ミシガン州立大学、その他のミシガンの大学にならんで、なぜかオハイオ州立大学もあった(フットボールではミシガン大学の最大のライバル校らしい)。じっさい “Ohio State” と記された赤と灰色のシャツを着たひとを少なくとも二人は見かけた。わざわざオハイオから来たのだろうか。
次回は、国別のアイテムコーナーなど。