旅から戻ってきた直後、毛虫にやられた。
出発前に紅玉の木にたくさん毛虫がついているのに気がついた。近所に桜の木がたくさんある。どうしても発生しやすい。すでに毛虫たちは立派に成長していたので、ほどなく成虫になるだろうと、駆除せず放置しておいた。なのに帰ってきたら、この始末。毛虫のせいと決まったわけではないが、何か恩を仇でかえされたみたいな複雑な気持ちである。
症状としては、まず赤いぽちんとした湿疹みたいなのができる。つぎにそれが腫れる。痛がゆい。体質的な問題もあるのかもしれない。家族のなかでは、ぼくと《みの》だけがこんなことになる。
用事があって大学へ行った。芸術学科共同研究室には、今春無事に修士課程を修了したヤダが働いている。早く医者にいったほうがよいと薦められた。そのとおりだとおもうのだが、あいにく取り込み中で、その時間がない。
そうこうするうち、首、腕、胸、腹とつぎつぎに範囲は拡がっていった。
ドルマイコーチ軟膏という市販薬が効くというので、塗ってみた。毎日まじめに塗っていると、患部は3日くらいで赤黒くなって、痛みが引いてゆく。
ここ数日雨がつづき、気温も一気にさがった。すると、腫れは一気に引いていった。
晴れると、ようやくの秋空である。NEX-5NにSonnar T*E24mmをつけて一枚撮ってみた。トンボである。