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薪ストーヴ
ストーヴ初焚き
ストーヴに火を入れた。今シーズンの初焚きである。10月のうちから焚きはじめたのは、このうち始まって以来初めてではないか。
お昼前の気温が9度に届かない。先週までは昼間は汗をかくくらいだったし、蚊に刺されることもあった。なのに一週間でこの冷え込みだ。
だらだらと暑い夏がつづいたかとおもうと、秋を飛ばして、いきなり冬がやって来たみたいである。落葉広葉樹の葉はこのあたりではまだ青々としていて、なんだか不釣り合い。
だがともかく、ストーヴを焚くの自体は愉しい。寒くなると、子どもたちも「そろそろ?」などと、そわそわし始める。
さいわい薪の備蓄はいつになく潤沢である。昨夏ストーヴ屋さんの企画薪づくりの会に参加したときにランクルの荷室いっぱいにもらってきた梨の薪が、薪小屋に積みあげられている。一年以上乾燥させたから今年はちょうど焚きごろだ。
まずそれから焚いてみた。新聞紙をまるめ、小枝と針葉樹の端材を入れ、薪をくべる。着火すると、火はなんなくついた(調子がわるいとなかなか火がつかない)。まもなく火が薪にうつり、静かに燃えはじめた。
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ストーヴ初焚き

今シーズン初めて薪ストーヴを焚いた。8カ月ぶりである。
夏に煙突掃除をしてもらい、炉内の耐熱板のひび割れに補修剤を塗ってもらった。写真は GRDIII で撮ったもの。黒いペーストみたいに映っているのが、その補修剤である。ついでにじぶんで錆落としした。扉のあたるあたりや天板に少し赤錆が浮きはじめていたのだ。ストーヴ屋さんに教わったとおり、紙ヤスリでこすり、CRCをかけて布でよく拭き、仕上げに耐熱ブラックを軽く吹いておいた。気が向いたときしかやらないが、この手のメンテナンス作業は嫌いではない。
薪小屋に薪をとりにゆくと、芸術的なほどの文様をもった蜘蛛の巣が張らりめぐらされていた。親指大ほどにまるまると肥った蜘蛛が、その中心にどっしりと構え、いばっていた。
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薪づくり

薪ストーヴのユーザーによる薪づくりの集まりがあった。主催は、わが家に薪ストーヴをつけてくれた,アンデルセンリビングというストーヴ屋さん。場所は、松戸のはずれの梨園である。事情で梨園を廃業したいのだそうで、50本以上ある梨の木をぜんぶ処分してほしいのだという。
前日まで38度の熱があったせいか、なんだかクラクラする。それでも晴天の下でせっせと働く。梨園には、なぜか蚊が一匹もいない。チェンソーでガシガシと木を玉切りにし、それを薪割り機で割る。写真奥に写っているのがその機械で、チェンソーと同じくガソリン駆動。9tの圧力で薪を刃に押しつける。ひとかかえもあるほど太い木でもグワシと割れる。
斧も用意されていた。ぼくもつかわせてもらう。やり方はベテランのひとが教えてくださる。斧を真下に向けて落とすのがコツで、そのために腰を落とさなければならない。さもないと、空振りしたとき刃がじぶんの身体のほうへ飛んでくる。
試しにやってみる。なかなか薪に命中しない。しても、はじき返されてしまう。加速が足りないのだ。怖ごわ振っているので、腕で斧を振り下ろす速度を殺してしまっているのが原因である。思い切ってやってみる。すると、カーンと乾いた音がして、薪が真っ二つに割れた。気持ちいいでしょ? と指南役のベテラン・ユーザーが笑う。調子に乗ってつぎの薪に挑んでみた。刃は薪の縁をかすめて、ぼくの右足のすぐ脇の地面に突き刺さった。ベテランさんの笑顔が凍りつく。
こしらえた薪を、セカンドシートを倒したランクルの荷室いっぱいに積み込み、帰宅。こんどは一家総出で、薪小屋に搬入した。ほかにも工務店さんからももらった薪があり、この季節にしては画期的というべき備蓄量だ。寓話にでてくるアリさんの気持ちが、少しだけわかるような気がした。
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自前どんど焼き

うちの暖房は薪ストーヴ頼みだ。11月末から4月あたままで焚いている。これ1台で、うちじゅうが暖まる。ほんとは1階の土間あたりに設置すれば全体に暖気がまわるのだろうが、わが家は生活の中心が2階にあるので、ここに置いている。
この季節、冬型気圧配置となれば連日よく晴れる。昼間は陽射しでじゅうぶん暖かい。日が落ちそうになる前にストーヴを焚きはじめる。安定してくれば、よく乾燥した良質の薪1本がゆっくり1時間かかって燃える。薪の燃える炎をぼんやり眺めていると、テレビはほとんど必要ないことがわかる。
天板に鍋をおいておけば、煮豆や煮込み料理がいつのまにかできる。庫内にお芋をアルミフォイルにくるんで放り込んでおけば、いいぐあいに焼き芋ができあがる。
昨日は、お正月の注連飾りを焼いた。毎年恒例、自前のどんど焼きだ。有害物質発生の怖れもないではないが、年に一度のことだし、注連飾りといっても藁でできた小さなものなので、まあ大丈夫だろうということにしている。
編んだ藁に火がつき、炎をあげたかとおもうと、たちまち燃え尽きる。ストーヴの前に一家してならび、手をあわせる。煙はでない。だから代わりに天板にアルミフォイルを敷き、厚揚げとしいたけを焼くことにした。
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牛すじを煮る年の瀬
家族が名古屋に帰っている。だから市川にはぼくひとりだ。正確にいえば、猫のてんてんとふたりである。溜まりに溜まった仕事を片づけねばならないので、残念だが遊んでいるわけにはいかない。といいながら、おもうように仕事がすすんでくれないのは、いつものことだ。
ずっとPowerBookに向かっているのも精神上よろしくないので、煮込みをつくることにした。冬場わが家は薪ストーブを焚いて暖房するから、煮込み料理はお手のものだ。たまたま牛すじが手に入ったので、三度茹でこぼしたのち鍋に入れ、水を張ってお酒を少々混ぜたら、ストーブの天板に載せておく。それだけでいい。
むずかしくはないけれど、時間だけはたっぷり必要だ。分とか時間の単位ではない。二日や三日はかかる。その代わり、ほかの方法ではどうやっても出せない味に出会うことができる。だから、ここであわてたり焦ったりイライラしたりしないのが、薪ストーブ調理のコツなのだ。夜、屋根をたたく雨音と、鍋のぐつぐついう音とがアンサンブルを奏でる。料理ができるまでの時間をどう味わうか。それもまた料理することを織りなす重要な要素なのかもしれない。
味つけをどうしよう? しょうゆ味、塩味、トマト味……どうとでもできる。八丁味噌を溶いて、名古屋ふう土手焼きにしてもいい。明日の気分で決めるとしよう。
2007年の更新はこれでおしまいです。お読みくださって、ありがとうございました。みなさん、どうぞよいお年を。
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てんてん

母が入院したので、ぼくだけ実家に行った。さいわい持ち直したので、3日して帰ってきた。すると、子ねこがだいぶ馴れていた。
子ねこ到来の3日目までは、昼間は冷蔵庫の裏に隠れて出てこなかった。日がな一日、そこで過ごしていた。その日の夕方、ぼくの出かけたあと、じぶんのほうから寄ってくるようになったそうだ。いまはかなり自由に家のなかを歩きまわっている。
子どもたちが遊んでいると、じぶんもその輪にくわわってきたりする。ひとりでガンダムのおもちゃとも遊ぶ。家族がごはんを食べはじめると、なぜかじぶんも食べはじめる。これまでしっかりしつけをしてくださっていたおかげで、トレイの場所を間違えることもない。アップライト・ピアノの上に登り、おいてあったベトナムの竹琴を「演奏」する。「かわいいねえ、もらってよかったねえ」と子どもたちは満足気だ。
お気に入りの場所は、薪ストーブのまわり。石床だからひんやりして気持ちいいのだろう。とはいえ、まだ完全に気を許したわけではなさそうだ。寄っては来ても、ひととは微妙に距離をとって坐る。いざとなれば、すぐに逃げだせる体勢を崩さない。
そうそう、名前が決まった。「てんてん」という。縞々なのだけれど。
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俊輔チェア

椅子2脚が届いた。できあいのものではない。秋に北海道・島牧に行ったときに製作を依頼してきたオリジナルだ。
ふだん自宅では、CH327という巨大なテーブルにYチェアというヴェグナーどうしの組合せで、食事から原稿書きまで、なんでもかんでもまかなっているのだが(仕事専用の机というものはないのです)、それと雰囲気が合う肘掛け椅子を新しくつくってもらったのだ。
デザイン・製作をしてくださったのは吉沢俊輔くん。ぼくたちが長くお世話になっているネイチャーイン島牧ユースホステルの長男だ。独学で木工を学び、飛騨やアメリカで修業もしてきた。数年前、新宿のOZONEのコンテストで入賞して椅子が展示されたこともある。いまはユースと併行して木工の創作工房を主宰し、道産材をつかった木工作品を製作している。
今回の椅子も、デザインから製作まですっかり俊輔くんにまかせていたので、ぼくたちはただ、たのしみに待っていればよかった。届いた梱包を解いてあらわれた椅子は、期待に違わずすばらしいものだった。素材を活かした風合い、シンプルでうつくしいデザイン、細かいところまで神経の行き届いたていねいな仕事。さっそく薪ストーブの横においてみた。写真だとだいぶ色が濃くなっているが、じっさいにはもっと白っぽく上品な仕上がりである。俊輔くん、どうもありがとう。
俊輔くんのほかの木工作品はこちらを参照されたし。気に入った方は、ぜひ直接相談してみてください。
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