エッセイ遠来の客人 雨降りの夕方、《あ》によばれて庭に出た。林檎の木の根元、ローズマリーの葉の陰に、雨粒を避けるようにして、小鳥がうずくまっていた。全体が茶色で、おなかのあたりに白っぽい斑が入っている。小鳥は卵をかかえているみたいな恰好でじっとして、目だけくり... 2009.02.07エッセイ