放送大学21世紀メディア論

放送大学で来年度開講の講義「21世紀メディア論」の収録が始まった。水越先生がこの授業を担当されており、猫の手も借りたいという言葉のまさにその「猫の手」として、ささやかなお手伝いに行ってきた。

収録したのは第3回分、テーマは19世紀の電気情報爆発。ぼくの役割は、写真や映画の黎明について話すことと、ベンヤミン『複製技術時代の芸術作品』を紹介すること。番組という性質上あまり込み入った話はできないが、要点をまとめて示す。「フリップ」というのは民放的な言い方だそうで、NHK的には「パターン」というそうだ。制作スタッフにはNHKのOBなど関係者が少なくないのである。

さらに、本を紹介したり、映像を見せたりして、放送大学の枠組のなかで、できるだけの工夫をしている。受講生からすれば、メディアでメディアを勉強するという経験になるはずで、それはきっと、なかなか興味深いことではあるまいか。

カメラは4台あって、だいたい2-3台をつかって撮影する。一回分が実質43分半。その間にカメラを3回しか止めない。だから全体の仕上がりで4カットしかないかというと、そうではなく、副調でカメラをスイッチして画面を切り替えるので、放送時にはカットがいくつも割ってあるように見える。でも、やっているほうは、けっこうな長回しなのである。