富良野岳に登る(1/2)

すでに市川に帰ってきている。とりあえず、富良野岳に登った記録だけ書いておきたい(2010年9月17日、単独行)。

登山口まで

函館の仕事が終わったあと、その足で富良野をめざす。

出発したのが1440。北の道ナビで検索したところ行程450kmある。今回はおとなしく落部ICから道央道にのってひたすら走り、三笠ICで降りる(1915)。道央道で無料化されている区間は岩見沢以東だから、残念ながらわずか一区間しか該当しなかったが、まあしかたない。

道道116で桂沢湖まで行き、夕張国道452に入る。さらに芦別の手前で右折し道道135でR38に入って富良野へ。R237を北上して上富良野から山道をぐいぐい登り、十勝岳温泉の登山口駐車場に到着したのは2100すぎだった。駐車していたのはほかに2台だけ。

入山、コースタイム

0550、入山届に記入し、歩きはじめる。昨年の羊蹄山で痛めた膝が心配なので、両膝にサポーターを巻き、ダブルストックである。砂利敷きの道は登山道とはおもわれないほどよく整備されている。夜中には雨音もしていたが、朝にはあがっていた。雲が少しずつ高くなっており、これから登る上ホロメットク山から三峰山、そして富良野岳にいたる山々の姿がはっきり見える。予報では今日一日は曇りがちながらなんとか持つ、という。

今回のぼくのコースタイムは以下のとおり。

0550 十勝岳温泉登山口出発
0640 上ホロ分岐
0750 上富良野岳山頂
0805 上ホロ山頂
0840 1803m峰山頂
0850 三峰山山頂(0900まで)
0950 富良野岳分岐
1025 富良野岳山頂(1100まで)
1125 富良野岳分岐
1235 上ホロ分岐
1325 十勝岳温泉登山口帰着

タイムだけみればまあ順調といえようが、天気予報に反してかなり荒れ模様の天候のなかの山行だった。

上ホロまで

夜明け前に入山した登山者がいるようだったが、ぼくの前後には誰もいない。安政火口の荒涼とした光景をながめながら(安政火口には立ち寄らなかった)、てくてく歩く。ダブルストックをつかうのは初めてで、どうタイミングをとればいいのかを図りながら歩く。

安政火口からの谷をわたる。すでに樹林帯よりも高いところにいる。展望はまずまず。とおもっていたら、北から、つまり山の向こう側からどんどん雲が流れてくる。たちまち上ホロや上富良野岳方面は真っ白となり、ほどなくして富良野岳も雲に隠されてしまった。

15分ほどで0640上ホロ分岐。当初、まず富良野岳に登り、そのあと尾根を北に歩いて上ホロまでまわるつもりでいた。しかし地図をよく見ると、逆のコースのほうがよさそうにおもわれた。というのも、先に上ホロに登ったほうが、急ではあるがトータルの登りの時間が短いようなのだ。そこで、ここで左に折れて上富良野岳・上ホロ方面に向かうことにする。

左側に谷をみながら斜面をどんどんと詰めてゆく。道はたいへんよく整備されている。急登には角材で階段がつくられている。雨が降りはじめたが、ひどくはない。カメラ(今回はGX200を首からさげてきた)をとりだして、安政火口や三段山のほうを撮影していると、上から男性登山者が降りてきた。上ホロ小屋から下山中だというかれがいうには、上はものすごい風と雨だという。いまのうちに雨具を着ておいたほうがいいというので、そのとおり着用する。

これが正解だった。尾根に出るやいなや、左側(北側)からものすごい勢いで風が吹く。雨粒が身体をたたく。左の耳のなかに入ってくるくらいの勢いだ。帽子のつばをおりまげて、雨粒の侵入をふせぐ。

0750上富良野岳山頂。記録用に撮影だけするものの、じっとしていられるような状況ではない。視界は10mほどか。上ホロまで標準タイムで20分だというので、歩きはじめるが、ルートを見失いそうになる。とにかく15分歩いてどこにも到達できなければ引きかえそうと決めて歩く。すると、上ホロ山頂を示す杭が見えてきた。0805上ホロ山頂。写真だけ撮って、ただちに上富良野岳へ引き返す。震えるほどの寒さである。

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