谷中霊園でゼミ生たちが珍しい(?)ものを見つけた。羽化直後のセミだ。
からだが白い。むしろ薄黄緑色がかっている。
まだ殻から出てきたばかりらしい。飛べるようになるまで、もうしばらく時間がかかりそうだった。さっそくダンゴムシが近寄ってきた。ゼミ生たちがそっと追い払った。
そのあと近くにある徳川慶喜のお墓を見に行ってみた。
墓所の手前に相模ナンバーのライトバンが停まっていた。ぼくたちが近づくと、急にこちらに向かってバックしてきた。どういうわけか、右に左に蛇行する。
乗っていたのは60代くらいの夫婦らしき男女。荷室は荷物がいっぱい積み込まれて後方確認がしづらいはずだが、運転席の窓はぴたりと閉じたまま、ミラーだけで後ろをみているようだった。車体にはいくつかのかなり大きな凹みがあった。
ちょっと不思議な雰囲気を放つ車であった。
日暮里から京成で上野へ戻った。高架でJR線をまたぐと上野の台地だ。そこから電車は地下に入る。
終点の上野駅の手前に、博物館動物園駅の跡がある。真っ暗の車窓からホーム跡が見えるのだという。たしかに見えた。シャッターを押したが、あいにくうまく撮れていなかった。だから写真をアップできるのは地上部だけである。