柏崎、刈羽 1/2

柏崎市と刈羽村に行ってきた。柏崎刈羽原発に関連するPR施設を見てきた。

ご存じのようにここにある7基の原子炉も現在すべて停止中。ちなみに、福島があんなことになってしまい、東通が建設中断とされている現在、柏崎刈羽は東電が所有する稼動可能な唯一の原子力発電所、ということになる。

原発関連PR施設は、柏崎市内に3箇所、刈羽村に2箇所、計5箇所ある。

このうち、PR展示があるのは2箇所。柏崎市荒浜にあるアトミュージアムと、刈羽原発正面ゲートの向かいにあるサービスホールである。前者は財団法人の運営となっている自治体系の施設で、後者は東電がやっている。

アトミュージアムは1階が展示施設だが、中身はなくスカスカ。2階の一画に、新聞のスクラップ帳がずらりとおかれていたのが、他にはない特徴であった。新聞切り抜きは資料収集の基本である。まじめにやっているともいえるが、一方で、それほどマスコミ報道に神経をとがらせているという見方もできなくもない。

ここからサービスホールへ走ってゆく途中、砂丘の向こうに海が少しだけ見える。そこには巡視船がいた。原発の沖合には、必ずといっていいほど巡視船の姿がある。

サービスホールは大がかりな施設である。一部工事中らしく、その関係の車両ばかりで、見学客はほとんどいなかった。

入口にはこのような掲示がなされている。

入ると、いきなり受付嬢に声をかけられる。どちらから来ましたか? 初めてですか? そして通路をとおって奧に展示コーナーがあるのでそちらへどうぞと促される。受付のある部屋はかなり広く、何かポスターが貼ってあったりするのだが、それらをゆっくり見る隙を与えてくれないかのようだ。

エレベーターで5階にあがる。ドアがあくと、正面に刈羽原発と日本海をのぞむことができる展望室である。撮影可。誰もいないこのフロアに、おねえさんがひとり所在なげに立っていた。何か質問があったら声をかけてほしいという旨のプレートが掲げられている。ここで終日立ち尽くしていなければならない仕事というのは、どんな心持ちがするものなのだろうか。

展示内容にとくに工夫は見られない。この館で目につくのは、通常の展示の横にポスターや貼り紙が追加展示してあることだ。その一例がこちら。事故を起こした福島第一原発の原子炉と、刈羽のそれとを比較した図である。

明示してあるわけではないが、なぜこの二つをならべて図解したいのか。刈羽のほうが改良型なので安全である、ということを訴えようとしているように読みとれる。

申し込めば、原発内を巡回するバスに乗せてもらうこともできる。ただし身元証明書の提出が必要。事前に照会するらしい。

その2へつづく。