悲鳴

あちこちのホテルからやたらにメールが届くようになった。どこも以前に泊まったことのあるホテルだ。いまなら格安で宿泊できますといって、プロモーション・コードを送ってくるのだ。下に例としてあげるのは、昨年泊まったウクライナ・ホテル(キエフ)のメールの一部。この画像には収められていないが、英語も併記されていた。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)で世界中でヒトの動きが止まり、観光業界はどこも苦境に追い込まれている。これらのメールは、かれらの悲鳴のようである。

これは昨年の訪問時にぼくが撮影したウクライナ・ホテルのファサードの夜景だ。このホテルは、キエフの中心部、独立記念広場を睥睨するように建っている。ウクライナがまだソ連の一部だったころに建てられたホテルだそうで、外観も内装も、いかにも旧共産圏の建築らしく、たいへんいかめしく重厚なつくりだった。2014年のウクライナ騒乱のときは、独立記念広場を占拠したデモ隊を鎮圧するべく、治安部隊がここに陣取ったのだという。

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