函館での仕事が終わり、島牧まで走った。ネイチャーイン島牧ユースホステル。一年ぶりだ。ガンゼさん、オシメさん、俊輔の顔を見、ごはんをたべてビールを飲んだら、まだ8時半だというのに眠くなり、そのまま11時間眠ってしまった。
遊んでいられるような境遇ではないのだが、せっかく島牧に来たのなら、せめて二泊はしたい。昨年は子どもたちを連れて狩場山に登ったが、今年はひとりだ。港へ行って、もっとも簡単だというチカ釣りをした。
竿はガンゼさんに借りる。仕掛けは近所の釣具屋で調達。日曜のせいか、港は静かだ。オキアミを巻いて、竿を投げる。すぐに一匹かかる。チカは使いさしの鉛筆のような魚で、ワカサギに似ている。うまいひとだと、同時に数匹釣りあげる。ぼくの釣果は、一時間ほどで4匹。一度、ボラのみたいな大きな魚が引っかかったが、釣り針を食いちぎって逃げられてしまった。そのあと、チカよりひとまわり大きな小魚がかかった。あとでガンゼさんに、サバの子どもだと教えられた。
島牧にはいくつも温泉が湧いている。かつてユースから歩いていけた漁り火温泉は海岸べりで眺めがよかったけれども、いまは休館中。宮内(ぐうない)温泉、千走川温にもこれまで何度もかよった。いま気に入っているのは、モッタ海岸温泉だ。しょっぱい茶色の温泉で、温度も高い。ラジウムを多く含み、泉質は二股ラジウム温泉に似ているらしい。大きくはないけど露天風呂もある。浸かると、目の前は海だ。眼鏡をはずすとなにもわからないのだけれど。
島牧は、ケータイは通じるが、PHSはダメ。PHSをつかう用事が生じた。寿都まで行けば通じるかとおもい、30km走ったが圏外。黒松内も圏外。けっきょく、電話をかけるためだけに長万部まで走った。往復130km。
昨年つくってもらった椅子。座面のペーパーコードがほつれてきた。今回ランクルに積んでもっていき、制作者である俊輔に見てもらった。編み方が少し甘かったといって、一晩で編みなおしてくれた。
ユースの広い敷地の一角は菜園だ。ここで無農薬でいろんな野菜をつくっている。帰りがけ、たわわに実った枝豆を、少しお裾分けしてもらった。島牧も、この夏は暑かったという。それでもさすがに、もう枝豆も終わりに近い。