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映画『ヤング@ハート』

音楽やダンスがアイデンティティの再構築をもたらす──という図式は、音楽をフィーチャーした映画に好んで扱われる典型的なモティーフのひとつである。最近たてつづけにその手の作品を観た。 まず『ヤング@ハート』(スティーヴン・ウォーカー監督)...
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映画『ウォーリー/WALL・E』

ピクサーの作品はどれもよくできているが、本作品は一頭地を抜く。SFエンタテインメントとして十二分に愉しめるというだけではない。ピクサーのアニメーション作家たちが、どのような映画的伝統のなかで生きているか、あるいはそれを引き受けようとしている...
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映画『ハッピーフライト』

矢口史靖は、フジテレビと組んでメジャーな大衆ヒット作を撮るというスタンスゆえか、いわゆる映画通のみなさんからの評価は辛め。だが、ぼくは好きな監督だ。商業主義にのりながら映画的な冒険も時折まじえ、バランスを崩さない。その一貫したしたたかさは、...
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映画『GSワンダーランド』

映画『GSワンダーランド』(本田隆一監督)を観た。こう言っては失礼になるだろうが、拾いものだった。 もしこれが、GS(グループサウンズ)にたいするノスタルジックな思い入れにたっぷり満ちていたのなら、救いがたいフィルムといわねばならない...
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映画『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』

とにかく必見である。 ブロードウェイ・ミュージカル『コーラスライン』の2006年再演時のオーディションを追ったドキュメンタリー。邦題は腰が抜けるほどベタだが、そんなことに惑わされてはいけない。ぜひスクリーンで観てほしい。 観終わ...
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映画『グーグーだって猫である』

『グーグーだって猫である』(犬童一心監督)を観た。佳作になりそこねた作品である。 全体を覆っているのは「気配り」だ。原作と原作者をリスペクトし、小泉今日子を大事にし、スポンサーにも揉み手をし、舞台となる吉祥寺の街にも気をつかい、猫好き...
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映画『おくりびと』

映画『おくりびと』(滝田洋二郎監督)を観た。 庄内の街と自然を舞台に、納棺師の世界を描く。その素材ゆえ、わたしたちの生がつねにさまざまな死と隣りあわせであること、あるいは両者が幾重にも重なりあっていることが、手を替え品を替え反復され、...
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映画『アキレスと亀』

北野武監督『アキレスと亀』を観た。たまたま女性割引の日だったせいか、客席には女性、それも杖や車椅子で来場される年配の女性の姿が目立つ。北野作品がみなそんな客層なのかどうかは知らない。あるとき暴力物は一切観ないことに決めて以来、その方面からは...
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映画『デトロイト・メタル・シティ』

映画『デトロイト・メタル・シティ』を観た。うーん、予想どおりというか、なんというか。 基本的にアイディア勝負の作品だ。だから作品の成否は、そのアイディアをどう展開し、観る者を笑わせつつ物語を引っぱってゆくかという点にかかっている。とこ...
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映画『崖の上のポニョ』

最近一本の映画を二度観ることが多い。《あ》によれば、昔からそういう癖だという(そうだったっけ)。この作品もやはり二度劇場へ観にいった。二度目のほうがよかった。 内容的に突っ込むべきところは少なくない。てんこ盛りの諸要素はうまく噛みあわ...
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