MotoNavi 片岡義男特集

書店でみかけ、つい買ってしまった。こういう雑誌のあることを初めて知った。

予想したとおり、特集のトーンは編集者の思い入れに彩られていた。気持ちはよくわかるのだが、それが先行するあまり、ややノスタルジーに傾きすぎてしまった印象である。

片岡さんご自身も三好礼子さんとの対談に登場し、じぶんのペースで語っておられた。その態度が特集全体のトーンと対照的で、おもしろかった。

個人的な意見としては、オートバイ関係の主題にかぎらず、片岡さんの仕事の重要性はもっとちゃんと位置づけられるべきだとおもう。

ところで、特集記事のなかで片岡作品以外のオートバイ小説を紹介するコーナーがあった。つぎにこういう企画をたてるなら、佐々木譲の初期の作品『鉄騎兵、跳んだ』や『振り返れば地平線』をぜひとも入れておいてほしい。