前回書いたような事情で、ぽっかり予定があいてしまった。
そこで、庭の芝生を焼くことにした。芝が芽吹く直前のこの時期に芝を焼くのだ。枯れた芝だけでなく、地面に落ちている雑草の種なんかも焼いてしまう。若草山でやっている野焼きみたいなものだが、狭い庭とて、あれにくらべれば新生児くらいのささやかなものである。
まず、念のため、水を汲んだバケツと、水道栓につないだホースを用意しておく。
使用するのは「ちょろ焼きくん」という草焼きバーナーだ。製造元の新富士バーナー株式会社は、SOTOブランドのアウトドア・バーナー(小型軽量でたいへんつかいやすい)をつくっているところである。
このちょろ焼きくんに、カセットコンロ用のCB缶を接続すれば、簡単に炎がでる。あとは焼くだけだ。
ただ、最小クラスの器具のためか、炎はほんのちょっぴりしか出ない。火力もたいしたことはない。芝の表面だけならすぐに焼けるものの、それだと下のほうまで焼けていない。効果があるように焼くためには、せわしく移動させず、じっくり焼く必要がある。いきおい作業は遅々としてすすまない。
枯れ芝だけでなく、雑草も焼いて退治できるような触れ込みだったが、やってみると、そう簡単にはいかない。青々とした雑草は水分を多く含んでいるためだろう、ちょろ焼きくんの炎くらいではなかなか燃えてくれないのだ。やはり手で抜くのがいちばんだ。あらかじめ手で抜いたおいたうえで、炎であぶれば、こぼれ種や根っこなどを焼くことができるだろう。その下準備も含めれば、狭い庭の芝焼きといえども、かなりの時間を要する。
焼いていると、ときどき芋虫があらわれる。土のなかで冬眠していたのだろうか。気がつくなりに土に埋めもどしてやる。だが、気がつかないままうっかり炎で炙ってしまったことも2-3度あった。すまん、許してくれ。
午後から作業をはじめ、夕方までかかって、ようやく半分ほど焼いた。風がでてきたので、本日の作業はここまで。つづきは後日。