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映画を観るのアーカイブ

『七人の侍』4K版のすばらしさ

黒澤明監督の名作『七人の侍』4K版を観てきた。この作品はもう何度観たことだろう。今回はデジタル修復された4K上映ということで期待していたが、ぼくの予想を上回るすばらしさだった。やっぱりできれば大きなスクリーンで観たほうがいいとおもいます。

全体に画面は明るく鮮明になっていた。以前に観たときにはややテンポが重いかなとおもったこともあったのだが、今回このような良好な状態で観ると、そのような重めのテンポもむしろ落ち着きと感じられた。つまり、少しずつテンポをあげながら徐々にクライマックスへと加速してゆく流れを感じとることができた。

予想外の収穫だったのサウンドである。この作品は、三船敏郎の菊千代はじめ、いろんな人物たちが怒鳴るようにしゃべることが多く、何をいっているのか聞き取れないことが少なくなかった。今回はそれがかなりクリアになっていた。さらに、馬の走る音や、町中の雑音、森のなかで木々がざわめく音なども、はっきりしているようにおもわれた。

こうした修復作業は地味で根気のいることだろうが、十分に敬意の払われるべき仕事だとおもう。

デジタル修復作業にかんする詳しいインタビューを見つけたので、ご興味のある方は読んでみてください。
http://www.stereosound.co.jp/review/article/2016/10/17/50246-2.html

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映画『帰ってきたヒトラー』――大衆迎合主義の「正しい」実践法 2/2

帰ってきたヒトラー』の話のつづき。前回はこちら

オリヴァー・マスッチ演じるヒトラーは、ヒトラーがたんなる「怪物」や「極悪人」なのではなく、またそのように理解してしまうことの危険性を説得的に示している。

かれがなぜ選挙で選ばれ、あれだけのひとびとの支持を集めることができたのか。それは、かれ自身がひとを惹きつける「魅力」をもち、人間の心の奥底をとらえる洞察力をそなえ、それらを十全に機能させるためのテクニックに通じていたからだ。

ドイツ全国行脚の場面をはじめとする諸場面は、マスッチ扮する「ヒトラー」が実際の街中へ入っていき、ふつうの市民と話をするというドキュメンタリー的な手法で撮られたという。実在するらしい右翼的な政治団体の事務所へ乗り込む場面まである。おまえらのやり方じゃ生温いんだみたいなことをいって罵倒したりするのである。

どこまでが仕込みで、どこまでがセミドキュメンタリーなのかは、観ているだけでははっきり判別はできない。いずれにしても、演じるほうも演じさせるほうも、よくそこまでやったものだと感心する。

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映画『帰ってきたヒトラー』——大衆迎合主義の「正しい」実践法 1/2

英国は国民投票の結果がEU離脱と出て、日本は参院選の真最中。このタイミングで観にゆくにはうってつけ、かもしれない作品である。

公式サイトはこちら。http://gaga.ne.jp/hitlerisback/

     *

ドイツ第三帝国崩壊の迫る1945年4月のベルリンで自殺したはずのヒトラーが2014年に転生(タイムスリップ?)する。誤解が誤解をよび、キワモノ泡沫モノマネ芸人としてテレビに登場する。が、ほどなく人びとを魅了してゆく。

ワンアイディアものなのか、あるいはお説教的なのかもと事前には危惧しないでもなかったが(原作は未読です)、いろんな意味でよく練られた良作だった。メッセージは明快で、風刺も効いていながら、しっかり笑わせもする。

ヒトラーが画家志望だったという有名な史実をうまく活かしたギャグなどもあり、とくに中盤までは笑わせる場面が連続する。これも大切なことだ。なにしろ1930年代にも「みんな最初は笑っていた」のだから。

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映画『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』のススメ

前回まで『FAKE』をとりあげたのにつづき、これもドキュメンタリー。でも様子はだいぶちがう。

シンプルでストレートで明るい。良し悪しはともかく、マイケル・ムーアのこの明るさは他ではなかなか真似できないだろう。

なお内容には触れない。公式はじめ各種サイトをごらんください。
http://sekai-shinryaku.jp

近年やや手詰まり感があったようにも見えるムーア監督。だが今回は、問題解決への糸口を見出そうとするにあたり、他者から学び自己を再発見するという方途を見出したところに、ずいぶん成長の跡が見られる(なんて書くと教師っぽくてじぶんで嫌になるけど)。個人的には、あの『ボウリング・フォー・コロンバイン』とはまた違う意味で、おもしろかった。

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映画『FAKE』のラストショットについて 3/3

映画『FAKE』のラストショットについての話の第3回(最終回)です。

話の都合上ラストの部分に触れていますので、この先を読むかどうかは各自ご判断ください。

本文は「つづきを読む」をクリックすることで表示されるようタグを打ってありますが、スマートフォンなど小画面だと効かず、最初から全文が表示されてしまうケースもあるようです。

なお、よろしければ第1回第2回と順に読んでいただけるとさいわいです。

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